国内外の「特定技能」試験状況（2020年10月時点）【業種別】

コロナ禍の影響により、特定技能評価試験や日本語能力試験の延期や中止が相次いでいます。10月になり試験を再開する動きも広がっていますが、各国により対応は異なっています。今回は、2020年10月現在の国内外の「特定技能」試験実施状況をまとめました。

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1．特定技能評価試験

介護

介護分野では特定技能評価試験の他に、介護日本語評価試験も受験しなくてはいけません。 両者の試験は同日に行われます。また特定技能評価試験では実技試験もありますが、イラスト等から正しい選択肢を選ぶ形式です。試験内容について詳しく知りたい方は、コラム『特定技能「介護」の試験内容、受験場所、申込方法など』をご覧ください。

国内

47都道府県、160か所の試験会場で試験が行われています（2020年10月現在）。土日も試験を実施している会場もありますが、基本的には平日のみの実施になります。

海外

現在海外では6ヵ国において試験が実施されています。

参考：『介護分野における特定技能外国人の受入れについて（厚生労働省）』

ビルクリーニング

日本国内では2020年11月～12月に試験は実施予定ですが、申込期限は過ぎています。海外の試験は過去にミャンマーとフィリピンで行われました。2020年10月現在、実施予定はありません。

なお、ビルクリーニング分野の実技試験は、判断試験と作業試験があり、作業試験では12分の制限時間で床面、ガラス面、トイレの清掃作業を行います。

参考：『在留資格「特定技能」について（公益社団法人全国ビルメンテナンス協会』

素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業

日本国内では溶接以外の18分野の試験が、10月25日に東京、名古屋、大阪の3か所で実施されます（申し込み期限は10月9日）。その後も溶接分野の試験が、11月17日に愛知、12月7日に神奈川で実施されます。

実技試験については、溶接以外の18分野はペーパー試験で行われますが、溶接分野は制作等の作業試験です。 海外試験については2020年1月に溶接分野の試験がインドネシアで実施されました。フィリピンでも溶接以外で2020年3月に実施される予定でしたが、コロナウイルスの影響で中止となっています。

参考：『特定技能外国人材制度-製造3分野（経済産業省）』

建設

日本国内では2020年8月に鉄筋継手、9月は土工の試験が実施されました。次の試験実施予定は発表されていません。実技試験については、それぞれの分野で作業試験がありますが、トンネル推進工のみ筆記試験と口頭試験の形式で行われます。

海外試験は、フィリピンで2020年3月に電気通信分野の試験が実施される予定でしたが、コロナウイルスの影響で中止となっています。

参考：『建設分野特定技能１号評価試験（JAC 一般社団法人建設技能人材機構）』

造船・舶用工業

他の分野と異なり、造船・舶用工業では、申請に基づき、申請者が希望する場所に試験監督者を派遣し、随時試験を実施しています(雇用を予定している企業が申請者となるケースが多いです)。そのため申請者側で、試験の実施場所の確保、機械設備・試験用機材の準備、その他の措置を行う必要があります。試験の実施国は、日本、フィリピン、インドネシアの3ヵ国です。

実技試験は、溶接、塗装、鉄工、仕上げ、機械加工、電気機器組立ての全ての分野で作業試験の形式で行われます。 日本海事協会が日時を指定し、受験希望者が集合して試験を行うような通常の試験形式の実施予定は、現在のところありません。

参考：『造船・舶用工業分野特定技能１号試験（日本海事協会）』

自動車整備

日本国内では47都道府県、160か所の試験会場で試験が行われています。（2020年10月現在）土日も試験を実施している会場もありますが、基本的には平日のみの実施になります。

実技試験は、学科試験と同様にコンピュータ・ベースド・テスティング(CBT)方式です。海外ではフィリピンで試験が行われています。

参考：『自動車整備分野特定技能評価試験（一社日本自動車整備振興会連合会）』

コラム『外国人が自動車整備をするための必要資格・採用方法・メリット』も併せてご覧ください。

航空

航空分野の特定技能評価試験は、航空機整備と空港グランドハンドリングの2種類があります。航空機整備は、2020年の試験実施予定は国内、海外ともにありません。空港グランドハンドリングは11月30日に東京で実施予定となっています。海外は2019年にフィリピンにて実施されましたが、今年度は未定です。

実技試験は、航空機整備は作業試験と判断試験からなり、空港グランドハンドリングは判断試験の形式で行われます。

参考： 『2020年度試験実施年間契約（JAEA 公益社団法人日本航空技術協会）』

農業

農業技能測定試験は、耕種農業全般と畜産農業全般の2つの分野に別れています。

国内

日本国内では47都道府県、160か所の試験会場で試験が実施されています。土日開催の会場もありますが、基本的には平日のみの実施になります。 実技試験は、学科試験と同様にコンピュータ・ベースド・テスティング(CBT)方式です。

海外

現在海外では4ヵ国において試験が実施されています。

参考：『農業技能測定試験（一社全国農業会議所）』

漁業

漁業の特定技能評価試験は、養殖と漁業の2つの分野に別れています。これまで国内における試験の実施はなく、インドネシアとフィリピンの2ヵ国で試験実施予定でしたが、コロナの影響により延期となっています。なお実技試験は図やイラスト等から判断を行う多肢選択式で行われます。

参考：『在留資格「特定技能」漁業技能測定試験について（一社大日本水産会）』

外食業、飲食料品製造業

外食業、飲食料品製造業ともに試験は実施されていますが、今後の感染状況により予定の変更の可能性があります。なお、実技試験は図やイラスト等から判断を行う多肢選択式で行われます。

コラム『特定技能「外食業」の仕事内容から取得要件、手続きの流れを解説』も併せてご覧ください。

国内

2020年11月中旬と2021年1月下旬の試験が予定されています。試験地は下記の表の通りです。

海外

現在海外では4ヵ国において試験が実施されています。

参考：『特定技能1号技能測定試験 飲食料品製造業国内試験（OTAFF）』

2．日本語試験

日本語試験は、日本語能力試験のＮ4以上か、国際交流基金日本語基礎テストにおいてＡ2以上のスコアを獲得する必要があります。

日本語能力試験

2020年7月試験は国内・海外試験ともに中止されましたが、2020年12月は実施予定です。

参考：『日本語能力試験 JLPT』

国際交流基金日本語基礎テスト

日本国内での試験実施はありません。海外においては下記の6ヵ国にて試験が実施されています。

3．特定技能での外国人採用はkedomoへ

今回は国内外での特定技能試験状況をまとめました。
各分野ごとに運営が異なるため、実技試験の有無、国内外での試験有無にご注意ください。

kedomoでは、特定技能での就職支援にも力を入れています。特に特定技能「介護」「造船」「養殖業」「製造」「外食」では実績もあり、登録支援機関としてサポートもできます。ご検討の際はぜひ声をお掛けください。

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