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外国人スタッフのための翻訳などに「人材確保等支援助成金」

2020/07/07

外国人と働こう 職場環境 補助金・助成金

外国人を雇用する企業の方が利用できる国の助成金が、令和2年度に新しく設けられました。それが「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」です。外国人労働者が急増するなか、文化や言葉の違いで職場でのトラブルが起きやすい傾向があることを受け、外国人特有の事情に配慮した職場環境を作るために各事業者が努力し、それに対して国が翻訳・通訳費用や専門家への委託費用を援助するという制度です。

ここでは具体的な支援内容や、利用方法、対象となるの事業者の条件などを分かりやすく解説していきます。

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1.人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)とは

外国人労働者就労環境整備助成コース新設の目的

近年、外国人労働者は増加していますが、言語や文化の違いから職場内で労働条件・解雇などに関するトラブルが生じたという例があります。そうした摩擦を防いで職場の外国人を定着させるために、外国人を雇用する企業側でも働きやすい環境を整備する必要があります。そこで、外国人特有の事情に配慮をした就労環境をつくり、職場への定着を図る目的で助成金の制度が作られました。

外国人労働者就労環境整備助成コースでできること

今回新設された当コースでは、外国人労働者が働きやすい環境を作るために企業が支出した経費の一部を、補助金という形で国が支援します。具体的には社内マニュアル・社内標識の翻訳料や、社会保険労務士への委託料などが経費として認められ、助成の対象となります。

2.人材確保等支援助成金の対象となる事業者(受給要件)

受給できる事業者の条件は以下のとおりです。

①外国人労働者を雇用する事業主であること

②外国人労働者向けの取り組みを新たに始めること

★雇用労務責任者を選ぶ
★就業規則などの社内規定を多言語化する
☆苦情や相談の体制をつくる
☆一時帰国のための休暇制度を設ける
☆社内マニュアル・標識類などを多言語化する
※★は必須。☆から一つ選択

③ ②で行った取り組みの効果として、一定期間経過後の外国人労働者の離職率が10%以下であること

④他の雇用関係助成金と共通の受給要件を満たしていること

詳しくは「各雇用関係助成金に共通の要件等(PDF)」をご覧ください。

参考:人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)(厚生労働省webサイト)

3.補助金の受給額と対象となる経費

受給額

受給額は、生産性要件を満たしているかどうかで変わってきます

生産性要件とは、簡単にいえば従業員一人あたりの生産性が一定以上伸びていることを示します。この制度では営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃料を合計した「付加価値」を、雇用保険被保険者数で割った数を生産性と規定しています。

さらに詳しい要件や計算方法などは「労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます(PDF)」をご覧ください。

生産性要件を満たしている事業者は支給対象経費の2/3(上限額72万円)、生産性要件を満たしていない事業者は支給対象経費の1/2(上限額57万円)が支給されます。

支給対象経費

では、どのような経費が助成金支給の対象となるのでしょうか。

  • 通訳費
  • 翻訳機導入費(上限10万円)
  • 翻訳料(就業規則や社内マニュアルの多言語化など)
  • 弁護士、社会労務士などへの委託料(外国人労働者関連に限る)
  • 多言語による社内標識類の設置・改修費

このように、外国人がより働きやすい環境を整えるために使用された費用が支給の対象となります。

4.人材確保等支援助成金の申請から支給までの流れ

実際に人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)を受給したい方は、以下の流れに沿って手続きを進めていきます。書類の提出や問い合わせは都道府県労働局のほか、ハローワークでも受け付けているところがあるので、まずは管轄の都道府県労働局へ連絡してみてください。

①就労環境整備計画を作成・提出【計画期間:3か月以上1年以内】
記入例は人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)記入マニュアル(PDF)をご覧ください。

②対象となる就労環境整備措置の導入
★「雇用労務責任者を選ぶ」★「就業規則などの社内規定を多言語化する」の必須措置は労働協約または就業規則に明文化することが必要

③就労環境整備措置の実施
②で導入した就労環境整備措置を計画どおりに実施

④支給申請【計画期間終了から一年後】

⑤助成金の支給

※計画や申請書類の提出は決められた期限内に都道府県労働局等へ提出する必要があります。

各種申請書は人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)様式ダウンロード)からダウンロードできます。

詳しい手続きの内容は人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)ガイドブック(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク※PDF)をご覧ください。

5.まとめ(外国人採用はkedomoへ)

今回ご紹介した新制度は、今まで自費で指示書やマニュアルなどの翻訳を行っていた企業様には、ぜひ活用していただきたい助成金です。

このサイトを運営するkedomoは外国人に特化した人材紹介会社です。
私たちが人材をご紹介した際には、スムーズに受入れができるよう、この記事のような情報やこれまでの経験を活かして企業様をサポートしています。特に、特定技能「介護」「養殖業」「造船」「製造」「外食」「宿泊」は登録支援機関として力を入れて支援しています。外国人採用を検討の際はお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。全国対応が可能です。

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お問い合わせフォーム

<参考>
人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)(厚生労省webサイト)助成金の概要や、各問合せ先へのリンク、申請書類のダウンロードなどがまとまって載っているページです。
人材確保等支援助成金 外国人労働者就労環境整備助成コースのご案内』(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワー※PDF)制度の趣旨や利用条件、支給までの流れなどが、表を使って分かりやすく解説してあります。

<参考ページ>
採用した外国人社員を定着させるための職場改善策
外国人社員が働くうえで不満に思う点と、定着を図るための3つの改善策を紹介。
日本語を学ぶ外国人社員をサポートする方法
日本語でスムーズにコミュニケーションが取れれば、職場内でのトラブルを減らすことができます。外国人が日本語を効率的に学ぶためのコツをまとめてます。
外国人に通じやすい日本語の話し方
日本人社員が外国人社員のためにできる工夫として、日本語をわかりやすく話すことがあります。外国人に伝わりやすい日本語を話す方法を載せています。

この記事の監修者

  • Takahiro Nishimura

    役職:(株)kedomo 代表取締役
    資格等:中小企業診断士、職業紹介責任者、登録支援機関支援責任者
    経験:外国人求職者の就職支援、人手不足でお困りの企業様の採用支援に日々奔走しています。中小企業診断士としての経営支援経験を活かして、事業の成長につながる外国人採用をお手伝いします。滋賀県出身。

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