大分県は、別府温泉・由布院温泉などに代表されるように温泉が豊富で、源泉数、湧出量はともに日本一を誇って観光業が盛んです。また電子工業分野や自動車分野などの製造業も活発で、近年、これらの産業を中心に多くの外国人労働者が活躍しています。
企業が外国人を雇用・離職した際には、ハローワークに対して氏名・在留資格・在留期間の届出が必要となっており、その情報は「外国人雇用状況」として毎年労働局より発表されています。今回はその情報をもとに、大分県の外国人雇用状況のポイントを解説します。
なお、大分県で外国人採用、登録支援機関への依頼をご検討中の企業様は気軽にkedomoにご相談ください。
目次
1.大分県の外国人労働者数と雇用事業所数
大分県は全国で第34位、8,383人の外国人労働者数が就業しています。全国的傾向と同様、大分県でも外国人労働者数は伸びており、前年比で1,070人、14.6%増加して過去最多を記録しています。雇用事業所数では全国で第32位の1,834事業所で、これは前年比で174事業所、10.5%の増加となっており、こちらも過去最多を記録しています。
大分県の外国人労働者:在留資格別
ビザの種類別(在留資格別)で見てみると、「技能実習」が43.8%を占めて最も多く、次いで「資格外活動」が20.4%、「専門的・技術的分野の在留資格」が18.3%と続いています。前年比では「資格外活動」が32.1%増え、「専門的・技術的分野の在留資格」が35.0%増えましたが、「技能実習」は4.0%の増加に留まりました。
コラム『外国人が日本で働くためのビザ(在留資格)とは』も併せてご覧ください。
大分県の外国人労働者:国籍別
次に国籍別でみると、最も多いのはベトナムで2,653人で全体の31.6%を占めています。続いてフィリピンの1,139人(13.6%)、中国1,078人(12.9%)となっています。いずれも技能実習の割合が多いのが特徴です。
コラム:『日本で働く外国人の出身国別賃金・物価・食文化まとめ』も併せてご覧ください。
2.大分県の業種別外国人労働者数
外国人労働者数を産業別にみると、「製造業」が28.5%を占めて最も多く、次いで「宿泊業、飲食サービス業」が13.2%、「農業・林業」が10.4%、「建設業」が9.8%、「卸売業、小売業」が9.4%と続いています。大分県では温泉など観光業が盛んなことから、「宿泊業、飲食サービス業」に従事する外国人労働者が多いのが特徴です。
3.大分県内のハローワーク管轄別データ
大分公共職業安定所
大分市と由布市を管轄するハローワークです。2,785名の外国人労働者が就業し、県内最多となっています。産業別でみると、由布院温泉を抱えることから「宿泊業、飲食サービス業」の割合が16.4%と高くなっています。また「建設業」の多さが特徴的で、県全体の59.7%を占めて最多となっています。
別府公共職業安定所
別府市、杵築市、速見郡日出町、国東市、東国東郡姫島村を管轄し、2,219名の外国人労働者が従事しています。管轄内には立命館アジア太平洋大学があるため留学生の割合が50.1%と突出して多く、産業別でみても「教育、学習支援業」の割合が高くなっています。このほか「宿泊業、飲食サービス業」の割合が25.0%と県下最多となっており、多くの外国人労働者が別府温泉を支えていることが読み取れます。
中津公共職業安定所
中津市を管轄する中津公共職業安定所は、796名の外国人労働者数が就業しています。産業別では「製造業」の占める割合が66.2%と高く、これは県内で最も高い割合です。また在留資格別でみると「技能実習」の割合が74.4%と高く、これも県内で最も高い割合となっています。
日田公共職業安定所
日田市、玖珠郡を管轄し管轄し、434名の外国人労働者が届け出ています。「製造業」の割合が35.9%と最も高くなっています。次いで「農業、林業」が18.4%を占めているのが特徴的です。
佐伯公共職業安定所
佐伯市、臼杵市、津久見市を管轄し、623名の外国人労働者が就業しています。産業別に見ると「製造業」の割合が65.3%と他を圧倒して高く、これは県内では2番目に高い割合となっています。
宇佐公共職業安定所
宇佐市、豊後高田市を管轄しています。1,117名の外国人労働者が就業しています。産業別にみると「製造業」が42.9%を占めて最も高く、次いで「農業、林業」が30.5%となっており、これら2つを合わせると実に73.4%に達します。
豊後大野公共職業安定所
竹田市、豊後大野市を管轄し、409名の外国人労働者が届け出ています。産業別でみると「農業、林業」が50.6%と過半数を占め、割合としては県内で最も高くなっています。
<参考資料>
大分労働局「外国人雇用状況」の届出状況まとめ (令和4年10月末現在)
4.大分県の外国人採用はkedomo
ここまでご説明したように、大分県でも外国人材は職場の貴重な戦力として欠かせない存在になっています。最近の報道では特定技能2号移行業種が緩和され長く外国人が日本で働けることになると伝えられており、さらにその数は増えると予想されます。
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