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外国人の採用に使える日本語力の測り方

2026/04/11

外国人と日本語 採用時の注意点

会社やお店で外国人スタッフを募集する時には、業務に見合った日本語レベルを持つ人材に来てもらう必要があります。アルバイトの求人広告に「外国人留学生も応募OK」とだけ書いてしまうと、必要な日本語レベルに達していない外国人の方からの応募があるかもしれず、そうなれば会社にも応募者にも余計な時間と労力がかかってしまうことになります。

そこで今回は、外国人の日本語能力を測る方法として最も広く使われている日本語能力試験(JLPT)のN1〜N5レベルの目安や、特定技能の申請にも使えるJFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)の概要、業種・職種ごとに必要な日本語レベルの考え方を説明します。

この記事でわかること

  • JLPTのN1〜N5レベルの違いと、各レベルで何ができるか
  • 特定技能で使えるJFT-Basicの概要
  • 業種・職種ごとに求められる日本語レベルの目安
  • 求人票に日本語要件を書くときの注意点
  • 面接で日本語力を確認するポイント

執筆:株式会社kedomo(登録支援機関・外国人材紹介)

1.日本語力を測る公式試験

日本語能力試験(JLPT)

日本人が英語力を測るためにTOEICやTOEFLを受験するように、日本にいる外国人の多くは日本語能力試験(JLPT=Japanese-Language Proficiency Test)を受けています。国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営する試験で、世界約80の国・地域で年2回(7月・12月)実施されています。

試験は受験者が自分のレベルに合わせてN1〜N5の中から選んで受験する方式です。試験科目は「言語知識(文字・語彙・文法)」「読解」「聴解」の3つで、スピーキングやライティングのテストはありません。この点は採用時に意識しておく必要があります。参考:「N1〜N5:認定の目安」(日本語能力試験JLPT)

JLPTを受けていない外国人でも、日本語学校のカリキュラムの進み具合から自分がどのレベルにいるかを把握していることが多いため、面接時に「JLPTでいうとどのレベルですか」と聞けば、おおよその目安がわかります。

各レベルの認定の目安は次のとおりです。

N1(最上級)
幅広い場面で使われる日本語を理解できるレベルです。新聞の論説や抽象度の高い文章を読みこなし、自然なスピードの会話やニュースの要旨を把握できます。通訳や翻訳、営業、管理職など、高度な日本語が必要な職種で求められます。

N2(上級)
日常的な場面に加え、より幅広い場面の日本語をある程度理解できるレベルです。新聞や雑誌の記事を読んで内容を理解でき、自然に近いスピードの会話の要旨を把握できます。多くの企業が正社員採用の目安として設定しているレベルで、大学や専門学校の授業を日本語で受けるにもN2以上が必要とされています。

N3(中級)
日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できるレベルです。新聞の見出しから情報の概要をつかむことができ、やや自然に近いスピードの会話の内容をほぼ理解できます。接客や事務補助など、ある程度の日本語でのやりとりが発生する業務に対応できます。

N4(初中級)
基本的な日本語を理解できるレベルです。身近な話題の文章を読んで理解でき、ややゆっくり話される日常会話の内容がほぼわかります。特定技能1号の在留資格を取得するために必要な日本語能力の目安で、工場での作業指示の理解や、簡単な報告ができる程度です。

N5(初級)
基本的な日本語をある程度理解できるレベルです。ひらがな・カタカナと基本的な漢字で書かれた短い文章を読むことができ、ゆっくり話される短い会話から必要な情報を聞き取れます。来日直後の外国人が多く該当するレベルです。

なお、JLPTはマークシート方式の試験であり、各レベルの合格点は満点の約半分程度です。そのため、同じN2合格者でも得点差によって実際の日本語力にばらつきがあります。kedomoでは紹介前の面談でJLPTの取得レベルだけでなく、実際の会話力や読み書きの力を確認したうえで企業にご紹介しています。

JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)

JLPTとは別に、主に就労目的で来日する外国人向けの試験としてJFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)があります。日本での生活場面に必要な日本語コミュニケーション能力を測る試験で、特定技能1号の在留資格の申請にも使えます。参考:「JFT-Basic 国際交流基金日本語基礎テスト」(国際交流基金)

JLPTとの主な違いは次のとおりです。

  • JLPTは年2回(7月・12月)の紙試験、JFT-Basicは年6回のコンピューター試験で受験機会が多い
  • JLPTは結果が出るまで約2か月、JFT-Basicは試験当日にパソコン画面で結果がわかる
  • JFT-BasicはJLPT N4相当の日本語力を判定する試験で、レベル分けはない(合格か不合格か)

特定技能の人材を採用する場合、応募者がJLPT N4以上またはJFT-Basicのいずれかに合格していることを確認してください。技能実習2号を良好に修了している場合は日本語試験が免除されます。

2.外国人向け求人は日本語力の設定に注意

求人広告で「外国人応募可。ただし日本語レベルN1」と書かれているのを見かけますが、N1は合格率が約30%と難易度が高く、保有者が極端に少なくなるので注意してください。漢字圏の言葉を母語としない外国人にとってはなおさらです。

業務に本当に必要な最低限の日本語力を見極めて求人要件を設定することが、人材確保のポイントです。以下は業種・職種ごとの目安です。

N1〜N2が目安の職種: 営業、経理、通訳・翻訳、管理部門、技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザで働く事務系職種。取引先との商談や契約書の確認が必要な業務ではN1が望ましいですが、社内コミュニケーションが中心であればN2で対応できることも多いです。

N3が目安の職種: 接客(コンビニ、飲食、ホテルフロント)、介護、事務補助。お客様や利用者との日本語でのやりとりがある業務はN3以上が安心です。

N4〜N5が目安の職種: 工場のライン作業、清掃、農作業など、口頭での指示理解が中心で、複雑な文書を扱わない業務。特定技能で必要な日本語レベルもN4相当です。

ただし、出身国によって日本語の習得スピードには差があります。中国・韓国・台湾など漢字圏の出身者は読み書きの習得が早く、ネパールやミャンマーの方は文法構造が日本語に近いため会話力が伸びやすい傾向があります。JLPTのスコアだけでは見えない部分があるため、採用選考では面接での会話も大切な判断材料になります。詳しくはコラム「出身国(母語)で異なる日本語習得スピードと採用時の日本語能力」も参考にしてください。

面接で日本語力を確認するポイント

JLPTは読解と聴解の試験であり、「話す力」は測れません。kedomoの採用支援の経験から、面接時に次のような点を確認すると、実際の業務で使える日本語力がわかりやすくなります。

  • 自己紹介を日本語でしてもらい、発音の明瞭さや文の組み立て方を見る
  • 業務で使う場面(例:電話応対、作業報告)を想定した簡単なロールプレイをする
  • 「前職ではどんな仕事をしていましたか」など、用意した回答ではなくその場で考えて話す質問をする
  • 海外在住の候補者は日本での就業経験があるか確認する。同じN2取得者でも、日本で生の日本語に触れた経験があるかどうかで会話力に大きな差がある

また、入社後の日本語学習のサポートも定着に効果があります。日本語力は継続的な学習で伸びるため、採用時点の日本語レベルだけで判断せず、入社後の成長も見込んだ採用を検討してみてください。採用後の日本語サポートの方法は「日本語を学ぶ外国人社員をサポートする方法」で紹介しています。

職場での日常的なコミュニケーションのコツは「外国人に通じやすい日本語の話し方」もあわせてご覧ください。

3.外国人採用はkedomoへ

kedomoは外国人専門の人材紹介会社・登録支援機関です。人材募集から面接、来日時の生活サポートまで一貫して対応しています。

紹介にあたっては、企業の業務内容をヒアリングしたうえで、必要な日本語レベルを満たす人材をご紹介します。JLPTのレベルだけでなく、面談での会話力や就業経験も踏まえてマッチングを行っていますので、採用後の日本語力に関するミスマッチを減らすことができます。

大学や専門学校で専門知識を身につけた外国人エンジニアの採用を得意にしているほか、介護製造、外食、宿泊などの特定技能業種の採用も支援しています。外国人の日本語力や採用方法でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

まとめ

  1. 外国人の日本語力を測る代表的な試験はJLPT(N1〜N5の5段階)とJFT-Basic(特定技能向け)の2つ
  2. JLPTは読解と聴解の試験で、話す力は測れない。面接での会話確認も必要
  3. 求人要件のN1指定は人材の母数が極端に少なくなるため、業務に必要な最低限のレベルを見極める
  4. 出身国の母語によって日本語の得意・不得意が異なるため、JLPTの点数だけで判断しない
  5. 入社後の日本語学習サポートまで含めた採用計画が、定着率の向上につながる

Q&A

Q 日本語能力試験(JLPT)とは何ですか?
外国人の日本語の読む力・聞く力をN1〜N5の5段階で認定する試験です。 国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営し、世界約80の国・地域で年2回実施されています。

Q JLPTとJFT-Basicの違いは何ですか?
JLPTは年2回のマークシート試験で結果が出るまで約2か月かかります。 JFT-Basicは年6回のコンピューター試験で、試験当日に結果がわかります。特定技能1号の申請にはどちらも使えます。

Q 特定技能の採用に必要な日本語レベルはどの程度ですか?
JLPT N4以上またはJFT-Basic合格が条件です。 技能実習2号を良好に修了している場合は日本語試験が免除されます。

Q 求人で「N1必須」と書くのは問題ですか?
法的な問題はありませんが、N1保有者は少ないため応募が集まりにくくなります。 業務に必要な最低限のレベルを検討し、入社後の日本語学習で伸ばす方法もあります。

Q JLPTのスコアだけで日本語力を判断してよいですか?
JLPTは話す力を測定しないため、面接での会話確認も大切です。 同じレベルの合格者でも、日本での就業・生活経験の有無で会話力に差が出ます。

この記事の監修者

  • Ryoko Kai

    役職:(株)kedomo マネージャー
    資格等:キャリアコンサルタント(国家資格)、職業紹介責任者、外国人入国・在留手続申請等取次研修修了
    経験:求人企業様を担当。機電系やIT系の外国人エンジニアや造船・溶接・介護など特定技能人材の就職支援実績があります。韓国、ミャンマー、インドネシア、ベトナムなど幅広い国籍の方々を対象にした面接練習・履歴書添削も日々行っています。佐賀県出身。

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