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ミャンマー人が日本語を学ぶときに難しいと感じるポイント

2023/09/16

外国人と日本語

kedomoでは様々な国籍の方の就職支援をしており、ミャンマー人求職者の方からの相談も多くあります。そして、ミャンマー人求職者の方の日本語力がまだ十分でなく、日本人スタッフでは意思疎通がスムーズにできないときには、ミャンマー人スタッフのスさんが通訳や連絡調整役として活躍してくれています。今回はそのスさんに『ミャンマー人が日本語を学ぶときに難しいと感じるポイント』をテーマに記事を執筆してもらいました。

<スさんからコメント>
私はkedomoで通訳、翻訳、求職者サポートをしているス(Su)と言います。ミャンマーで生活しながら日本語を勉強し、今では日本語を使って仕事をしていますが、まだまだ難しい点がたくさんがあります。今回はミャンマー人と一緒に働いている日本の方々の参考に、ミャンマー人が日本語学習で難しいと感じる点をまとめました。

1.ミャンマー語と日本語の文字や文法の違い

ミャンマー語では文字が33字しかありませんが、日本語はひらがな、カタカナと漢字があって覚えるのが難しい言語だと思います。実際に、ミャンマー人が日本語を勉強し始めても、基本的な文字を覚えるのが難しくて、やめてしまう人が多いです。

でも、ミャンマー語と日本語の文法構造は似ています。単語を覚えたら、あとは文法は特に考えなくていいので、その点が他の外国語と比べて日本語を勉強する簡単な点だと思います。

助詞の使い方

助詞の「は」と「が」、「に」と「で」、「に」と「へ」を上手に使えない人が多いです。
私も日本語勉強を始めたとき、先生に何回も教えてもらいましたが、今でも迷っています。それで、私の日本語の先生に「覚えにくいなら、言葉で覚えましょう!」と言われました。例えば、「私は東京に住んでいます。」と「私は東京で住んでいます。」を間違うことがが多いので、じゃあ、「住んでいます」は「に」と覚えてという事で、動詞と助詞を一緒に覚える方法を使いました。

2.ミャンマー語と日本語の敬語の違い

日本語には年下、同い年、年上に使える話し方が違い、大変な言語だと思います。
ミャンマー語でも敬語がありますが、文書の最後に「シン」「カミャ」を入れただけで敬語になります。日本語は文字が全く変わってしまい、本当に難しいです。
日本語には敬語でも丁寧語、尊敬語、謙譲語があり、どれを誰に使うか混乱することが多いです。頑張って覚えるしかないですね。

3.ミャンマー人の漢字の学習方法

他の外国人学習者にはどうか分かりませんが、ミャンマー人には漢字が一番難しいところだと思います。漢字の覚え方は人々によってさまざまな方法があると思います。

漢字勉強を始めたときは、絵を使って漢字を覚えます。例えば山の漢字と山の絵をセットで覚えます。だけど、次に山の漢字見ても、絵を思い出して意味は理解できますが、読み方が分からないので、それから読み方を覚えました。
それ以外には、たくさん書く方法で覚えていると思います。私は日本語の先生から「漢字は覚えるしかない」と言われて、本当にそれしかないと思いました。

4.ミャンマー語と日本語の発音の違い

ミャンマー人の得意なポイントは、何の外国語でもネイティブに近く発音ができていることだと思います。ですが、日本語では「あ段+ん」、「い段+ん」、「え段+ん」その3つの発音がよくできていない人が多いです。
理由は、ミャンマー語は子音と母音の組み合わせで発音するため、ミャンマー人は「ん」を母音と思っているからです。「さんぜんまんえん(=三千万円)」を上手に発音できる人は中々いないと思います。

5.言語以外の日本とミャンマー文化の違い

宗教

ミャンマー人の90%ぐらいは仏教徒で幸運を信じています。この悪い人生は前世で悪いことをしたからで、この人生に悪いことをしたら自分の来世が悪くなると信じています。なので、寄付をよくしています。

季節

日本とミャンマーの大きい違う点は季節だと思います。日本は季節が4つですが、ミャンマーでは3つです。夏、雨季と冬で一つの季節は4カ月続きます。

名前

あとは、名前の付け方に違うところがあります。
ミャンマー人の名前には苗字がなく、名前しかないです。「チョー・ス・ライン」のように3つに分かれている人もいますし、「〇〇・〇〇・〇〇・〇〇」のように4つに分かれている人もいます。2つから5つに分かれている人が多いです。私は学生時代6つに分かれている人と出会いましたが珍しいです。
また、ミャンマー人の名前で多い「アウン」さんは「成功(success)」という意味です。「ピー」さんは「リッチ(rich)、日本語は満杯や「フル」(full)」という意味です。

この記事の監修者

  • Chaw Su Hlaing

    役職:(株)kedomo ミャンマー担当コーディネーター
    資格等:日本語能力試験(JLPT)N2合格
    経験:ミャンマーで税務官としての勤務経験あり。kedomoでは通訳・翻訳、SNS運営、求職者へのサポートを担当。日本で働きたいミャンマーの方との架け橋として奮闘しています。Taungoo大学英語学部卒業。

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