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外国人採用の注意点【外国人活用の課題と改善案】

2026/04/01

外国人と働こう 職場環境

外国人採用の注意点とは、採用選考・評価制度・職場環境・社内教育・生活支援の各場面で、日本人採用とは異なる配慮が必要なことを言います。

この記事では、外国人の採用を検討している企業の担当者を対象に、厚生労働省などの公的資料に掲載された実際の企業事例をもとに、注意点と対応策を説明します。

執筆:株式会社kedomo(特定技能登録支援機関・外国人材紹介)

この記事でわかること

  • 採用選考で外国人材を見落としやすいポイント
  • 評価・昇進制度を整えないと起きること
  • 職場環境と休暇制度で配慮すべき点
  • 在留資格の更新管理や来日後の生活支援

1.採用に関する注意点

日本語能力だけで判断しない採用選考

外国人採用でよく見られるのが、日本語能力を採用の足切り条件にしてしまうケースです。業務に必要な日本語レベルを適切に設定しないと、専門知識や技術を持つ人材を見逃す可能性があります。

業種・職種によっては、日本語を採用時の要件にしない、あるいは入社後に日本語学習の機会を設けるといった方法が効果的です。

事例①:専門性を優先した採用選考(IT・ソフトウェア開発業)

同社の事業内容を支えるために必要な専門性や技術力を明確化するとともに、採用選考時点での日本語能力は要件としないことを明示。

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(文部科学省・厚生労働省・経済産業省) p10「柔軟な採用選考」

事例②:担当業務を特定した職種別採用(製造業)

外国人はキャリアへの関心が高い傾向があるため、担当業務を明示した「職種別採用」が効果的な場合があります。

担当業務を特定して採用する「職種別採用」を導入しています。これにより、特定の分野に高い専門性を持つ人材を確保できることに加え、採用時に入社後のキャリアプランを明示することで、ミスマッチによる早期離職やモチベーション低下の防止にもつながっています。

出典:外国人の活用好事例集(厚生労働省) p17「ミスマッチ防止」

kedomoが現場でよく見るケース:入社前の業務説明が不十分だった

定着率が高い企業と、早期離職が続く企業の違いとして、入社前に業務内容をどれだけ具体的に伝えているかがあります。外国人社員の早期離職の背景として、「説明されていた仕事と実際の仕事が違った」というケースは少なくありません。

定着率が高い企業の多くは、採用面接の段階で職場の写真や動画を使って実際の作業を見せ、入社後のイメージを具体的につかんでもらっています。「業務内容は書類に書いた」では不十分で、言語や文化の違いがある分、より丁寧な説明が必要です。

2.評価・昇進に関する注意点

透明性のある評価・昇進制度をつくる

外国人社員にとって、評価や昇進の仕組みは会社選びの判断材料になります。評価基準が不透明だったり、日本語力が理由で昇進が難しくなっていたりすると、不満や早期離職につながりやすくなります。

事例①:評価シートの英訳(製造業)

外国人社員は人事評価の内容への関心が高い傾向があるため、評価内容を正確に伝えるため英訳した評価シートを配付しています。日本語表現による誤解がなくなり、外国人社員と良い関係が築けています。

出典:外国人の活用好事例集(厚生労働省) p9「知る機会」

事例②:昇進試験を英語でも受験可能に

日本語の聞く・話すが堪能でも、昇進試験の小論文を日本語の手書きで書くことに苦労する外国人社員は少なくありません。中国・韓国・アメリカ・ベトナム国籍の社員が在籍する企業では、小論文を英語でも受験できるようにしています。

ただし、英語が母語でない国籍の社員への対応は別途検討が必要です。

事例③:評価結果を昇進に直結させる(製造業)

人事考課の結果を昇進に即反映する方法に変更しました。入社3年目の外国人社員が管理職に抜擢され、日本人社員にも良い刺激となり、社内が活性化しています。

出典:外国人の活用好事例集(厚生労働省) p9「モチベーションの向上」

3.職場環境に関する注意点

社内交流の機会をつくる

異なる文化・環境の中で働く外国人社員やその家族が不安に感じることは少なくありません。行政の相談窓口を案内するだけでなく、社内でできることを考えている企業もあります。

全国の外国人相談窓口は、外国人相談窓口(都道府県別一覧)からご確認ください。

事例①:オープンファミリーデーの実施(サービス業)

社員の家族や友人を会社に招き、働いている環境を見学してもらう「オープンファミリーデー」を実施。社員自身の仕事へのモチベーション向上にもつながっています。

出典:高度外国人材にとって魅力ある就労環境を整備するために 雇用管理改善に役立つ好事例集(厚生労働省) p16「定着に関する取組」

事例②:子育て中の社員向けコミュニティ(サービス業)

子供を持つ社員が参加できる社内コミュニティ。育休・産休からの職場復帰に関する情報や準備のやり方を共有しています。

出典:高度外国人材にとって魅力ある就労環境を整備するために 雇用管理改善に役立つ好事例集(厚生労働省) p16「定着に関する取組」

外国人社員も参加でき、日本での出産・子育てについて職場の仲間から情報を得られる場になっています。

母国の文化に配慮した休暇制度

各国の祝日や宗教行事は異なります。母国での冠婚葬祭や旧正月などにまとまった休暇が必要なケースもあるため、柔軟に取得できる制度を設けておくと、外国人社員の定着につながります。

たとえばベトナムでは「テト(旧正月)」が一年で最も大きな節目です。毎年1月下旬ごろに一週間前後、家族や友人とともに過ごします。ベトナム人を雇用している企業では、この時期に帰国できるよう配慮しているところも多くあります。

事例:母国での冠婚葬祭に対応(専門・技術サービス業)

冠婚葬祭での帰国希望には長期休暇の取得を促しています。ベトナムでは結婚式を2回行うため長期間の帰国が必要になることがあり、その際は現地法人で仕事ができるよう対応しています。

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(文部科学省・厚生労働省・経済産業省) p17「社内制度見直し」

4.社内教育に関する注意点

受け入れる側の日本人社員への研修も必要

外国人社員への日本語教育やメンター制度も大切ですが、受け入れ側の日本人社員に対しても準備が必要です。文化や価値観の違いを理解していないまま外国人社員と同じチームになると、誤解や摩擦が生じやすくなります。

事例:配属部署向けのガイダンス実施(製造業)

外国人社員の配属部署を対象に、人事部が母国の文化・習慣・考え方の傾向や評価の伝え方などに関するガイダンスを実施。当初あった不安やとまどいは減り、ガイダンスはフィードバックや相談の場へと変わっています。

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(文部科学省・厚生労働省・経済産業省) p12「日本人社員教育」

kedomoでも、初めて外国人社員を受け入れる企業には、入社前後に準備しておくべきことをお伝えしています。現場でよく見る摩擦のパターンを知っておくだけで、受け入れ後の混乱はかなり少なくなります。

5.職場外の生活支援に関する注意点

在留資格の更新管理と暮らしのサポート

在留資格の更新を見落とさない体制をつくる

外国人社員の在留資格の更新申請は、本人が行う手続きです。ただし、更新が遅れると就労できなくなるため、企業側が更新時期を把握して本人に事前に知らせる体制を整えておくことが現実的です。

在留期間の更新時期が近づくと本人に通知し、手続きの漏れがないよう注意喚起を行っています。人事担当者は日頃から出入国在留管理庁のウェブサイトで情報収集し、外国人社員の在留手続きをサポートするよう努めています。

出典:外国人の活用好事例集(厚生労働省) p14「生活支援等について」

就労ビザの種類と要件については、外国人が日本で働くためのビザ(在留資格)とはをご覧ください。特定技能の申請書類については、特定技能の申請に必要な書類一覧もあわせてご確認ください。

kedomoが過去に聞いたケース:エンジニアの在留資格が更新できなかった事例

技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザで働くエンジニアの場合、更新審査では「実際に従事している業務が専門的かどうか」が確認されます。入社後に単純作業や事務補助が中心になっていると、更新が認められないケースがあると複数の企業や同業者から聞いています。

採用時の業務内容と、入社後に実際に担当させる業務がずれていないかを、定期的に確認しておくことが必要です。技人国ビザとエンジニア採用については、エンジニアの採用と在留資格をご覧ください。

地域社会とのつながりをつくる

来日直後は、住民登録・銀行口座の開設・生活用品の購入など、慣れない手続きが続きます。こうした場面で企業側がサポートしておくと、外国人社員の早期離職を防ぐうえでも効果があります。

外国人社員が地域社会に早く溶け込めるよう、採用後は日本人社員が同行して近隣住民に挨拶に行くようにしています。最初に挨拶しておくことで、地域で受け入れられやすくなります。

出典:外国人の活用好事例集(厚生労働省) p15「生活のサポート」

kedomoでは、初来日の外国人社員には来日準備の段階から関わり、来日直後の住民登録や生活必需品の購入にも同行しています。企業側の負担を少なくしながら、外国人社員が早く生活に慣れられるよう対応しています。

来日直後の実際の様子については、エンジニアのヴーさんが来日(機械設計・品質管理・福岡県)をご覧ください。

6.外国人採用のご相談はkedomoへ

事例とともに外国人採用の注意点をまとめました。日本人採用とは異なる配慮が必要な場面はありますが、実際に外国人を採用している企業からは「社内が明るくなった」「人手不足が解消された」という声を多く聞きます。

kedomoは外国人材紹介と登録支援機関業務を行っています。紹介した人材がスムーズに職場に定着できるよう、入社前後の対応もあわせてお手伝いしています。特定技能分野(介護製造外食養殖業造船など)の採用にも対応しています。外国人採用を検討の際は、まずご相談ください。全国対応可能です。

外国人採用・登録支援機関のご依頼はこちら お問い合わせフォーム

よくある質問(Q&A)

Q1. 外国人採用の注意点とは何ですか? 採用選考・評価・昇進制度・職場環境・社内教育・生活支援の各場面で、日本人採用とは異なる配慮が必要になることです。特に評価の透明性や在留資格の管理は、外国人社員の定着に直結します。

Q2. 採用時に日本語能力を条件にしてもよいですか? 業務に必要なレベルを設定することは問題ありませんが、一律の日本語能力を採用の足切りにすると、専門知識・技術を持つ人材を見逃す可能性があります。職種に応じた基準を設けることが現実的です。

Q3. 外国人社員の評価はどう伝えればよいですか? 評価シートを英訳するなど、内容を正確に伝える工夫をしている企業があります。評価基準が不透明だと不満につながりやすいため、結果だけでなく理由も伝えることが大切です。

Q4. 外国人社員の在留資格の更新は誰が管理しますか? 更新申請は本人の手続きですが、企業側が更新時期を把握して事前に知らせる体制を整えておくことが現実的です。更新が遅れると就労できなくなるため、人事側での管理が必要です。

Q5. 外国人社員の休暇はどう対応すればよいですか? 旧正月や母国の冠婚葬祭で長期休暇が必要なケースがあります。事前にルールを決めておき、柔軟に対応できる制度を設けておくと定着率の向上につながります。

Q6. 日本人社員への教育は必要ですか? 必要です。受け入れ側の日本人社員が文化や価値観の違いを理解していないと、誤解や摩擦が起きやすくなります。配属前のガイダンスを実施している企業では、職場への馴染みが早くなっています。

Q7. 初めて外国人を採用するときに特に気をつけることは何ですか? 在留資格の確認・管理、来日直後の生活サポート、評価基準の明確化の3点が特に重要です。不安な点は、外国人材紹介会社や登録支援機関に事前に相談しておくと、対応しやすくなります。

この記事の監修者

  • Takahiro Nishimura

    役職:(株)kedomo 代表取締役
    資格等:中小企業診断士、職業紹介責任者、登録支援機関支援責任者、福岡商工会議所登録専門家、福岡商工会連合会登録エキスパート
    経験:外国人求職者の就職支援、企業様の採用支援に日々奔走しています。中小企業診断士としての経営支援経験を活かして、事業の成長につながる外国人採用をお手伝いします。滋賀県出身。

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