大阪府は、化学工業や鉄鋼業、金属製品製造業などの産業が全国で最も盛んな地域です。人口は800万人を超え、魅力ある観光名所や食文化で国内外からの旅行者を集める西日本の中心的な場所でもあります。
近年では、ものづくりやインバウンド産業を支えるために、外国人労働者数、外国人雇用事業所がともに増加傾向にあります。そして、外国人を雇用・離職した際には、ハローワークに対して氏名・在留資格・在留期間の届出が必要となっており、その情報は「外国人雇用状況」として毎年労働局より発表されています。今回はその情報をもとに、大阪府の外国人雇用状況のポイントを解説します。
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目次
1.大阪府の外国人労働者数と雇用事業所数の推移
現在の大阪府の外国人労働者数は105,379人。大阪府では平成24年から7年間連続で外国人労働者数の過去最高数を更新しています。前年度と比較すると労働者数は17%の増加となっています。

事業所側では、大阪府内17,654箇所の事業所が外国人を受け入れており、外国人労働者数の推移と同様、平成24年から7年間連続で過去最高数を更新しています。前年度と比較すると事業所数は16.6%の増加となっています。
2.大阪府の外国人労働者
大阪府の外国人労働者:在留資格別
在留資格別にみると、大多数を占めるのが「資格外活動」の在留資格で29.6%(31,220人)、その次が「専門的・技術的分野」の在留資格で24.5%(25,816人)。
「身分の基づく在留資格」が23.4%(24,684人)、『技能実習』が19.8%(20,838人)、「特定活動」が2.7%(2,821人)という割合になっています。
※身分に基づく在留資格:永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者。
※専門的・技術的分野:「技術・人文知識・国際業務」および「教育」などを指します。
資格外活動の在留資格の外国人労働者が多いことから、留学目的で大学や日本語学校などの教育機関が多い大阪に居住している外国人が多くいることが分かります。
コラム:『外国人が日本で働くためのビザ(在留資格)とは』も併せてご覧ください。
大阪府の外国人労働者:国籍別
大阪府の外国人労働者を国籍別に見ると、ベトナム国籍が35.2%(37,093人)と多くの割合を占めています。その次に多いのが中国国籍で28.5%(29,995人)です。
次いでフィリピン、韓国の5.9%(約6200名)、G7加入国家やオーストラリア、ニュージーランドなどの英語圏の国籍の割合が5.5%(5,781人)です。
ブラジル国籍2.8%(2,996名)、ネパール国籍2.6%(2,716人)、インドネシア国籍2.9%(3,004名)、ペルー国籍が0.8%(823名)となっています。
ベトナム国籍と中国国籍の外国人が大多数を占めていますが、大阪府で働く外国人は日本周辺の国だけでなく、ヨーロッパや南米、英語圏の国籍の方も多くおられます。
大多数を占めるベトナム国籍の外国人のうち45.4%が「資格外活動」、うち半数が留学生として日本に在住しています。
2番目に多い中国国籍の外国人は、「専門的・技術的分野の在留資格」、「身分に基づく在留資格」が半数を占めており、大阪で働く中国国籍の外国人の多くが定住者または移住者であることがわかります。
コラム:『日本で働く外国人の出身国別賃金・物価・食文化まとめ』も併せてご覧ください。
3.産業別にみる大阪府の外国人労働者
大阪府の外国人労働者の割合を産業別に見ると、「製造業」が25.3%(26,637人)を占めています。その次に「サービス業」が17.5%(18,379人)、「卸売業、小売業」が14.8%(15,637人)、「宿泊や飲食サービス業」が14.2%(14,929名)、教育業や建設業、運輸業などが6%未満(6,000人以下)となっています。
観光や接客関連も大きな割合を占めており、大阪では製造業以外の現場でも外国人材の貢献が高いことが分かります。製造業は、前年度と比較すると外国人労働者数が13.9%と増加しています。
コラム:『製造業で外国人材を雇用可能な6つのビザ(在留資格)とは?』も併せてご覧ください。
4.ハローワーク別に見る外国人労働者数
大阪府内のハローワーク別に外国人労働者数を見てみましょう。
16か所のハローワーク内で最も外国人労働者が多いのはハローワーク梅田です。ハローワーク梅田は、北区、都島区、福島区、此花区、西淀川区、旭区などの大阪府内の中心地を管轄しており、海外からの旅行者が多い区域です。百貨店やドラッグストアなど外国語で接客を担当する人材を雇う事業所が多くあります。
<参考資料>
「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)
大阪府内の「外国人雇用状況」(令和元年10月末現在)
5.大阪府での外国人採用はkedomoへ
大阪府内では、外国人採用に前向きな企業が年々増加しています。大阪万博やIR事業での開発も控えており製造業、小売業やサービス業などの産業で今後も外国人雇用が伸びていくことが予想されます。
大阪で暮らす外国人の増加に従って、大阪府内各ハローワークや行政でも外国語が通じる窓口を設けて、生活サポートに対応しています。個別の窓口は『大阪府内の外国人向け相談窓口と支援一覧』でご覧いただけます。
kedomoでは、人材募集から面接、来日時の生活サポートまで、求人がスムーズにいくようしっかりとサポートしています。なかでも大学などで専門知識を身に着け、経験を積んだ『外国人エンジニア』の人材紹介を得意としています。
また、特定技能「介護」「養殖業」「造船」「製造」「外食」「宿泊」は登録支援機関として支援に力を入れております。ご検討の際は気軽にお声掛けください。
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<参考ページ>
『初めての外国人採用』
外国人採用の流れ、費用、就業可能職種、外国人材の日本語力など分かりやすく説明しています。
『登録支援機関の業務』
kedomoの支援の特徴、費用、そして基本的な登録支援機関の役割を説明しています。