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外国人採用のメリット【外国人活用の成功事例より】

2020/05/19

外国人と働こう 職場環境

人口減少に伴って国内市場が縮小するなか、海外に販路を拡大する企業が増えてきています。また少子高齢化で人手不足、後継者不足に悩んでいらっしゃる事業者の方も多いと思います。

2019年には新たな在留資格「特定技能」が加わり、外国人労働者の受け入れが急速に拡大しています。実際に同年10月末時点で、日本で働く外国人は165万人ほどで過去最高を記録しました。

ではこうした外国人労働者を採用することで、日本の企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。もちろん人手不足・後継者不足の解消に役立つことは挙げられますが、他にもメリットはたくさん考えられます。

今回は、これから外国人労働者を採用する、または採用を検討している企業の方に向けて、実際に外国人の方を採用して良かったことやメリットを成功事例から読み解いていきます。

この記事は主に『外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(文部科学省/厚生労働省/経済産業省)※PDF』を参考にしています。

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1.メリット1:能力や意欲の高い人材を採用できる

専門性や技術力がある

外国人を採用することで、日本の企業が求める高い技術や専門知識を持っている優秀な人材を雇用できるというメリットがあります。

特に人手不足の中小企業にとっては、海外からの人材を採用対象にすることで人材の母数が増えますし、日本国内では不利である大手企業との人材獲得競争を避けることができます。

高い技術を持っている

エンジニアはプログラミングに必要な情報を英語で収集できる点が強みだといいます。

❝外国人材を採用したい、ということではなく、技術者として必要な人材を採用している。ただし、SEとして英語で情報を収集して技術に落とし込めることはかなり強みであると考えている。2015年に採用した外国人社員は、メインの開発者・チームのリーダー的存在として活躍している。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p55)

グローバルに活躍する人材

即戦力として、海外の状況を知り語学の堪能な外国人を採用したいという企業もあります。

❝海外顧客の新規及び深耕開拓を中心に、事業展開を行う必要があった。そのため、グローバルに戦える、スピード感を持った人材を求めていた。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p33)

コラム:『外国人の採用方法と人材紹介を利用するメリット』も併せてご覧ください。

明確なキャリア目標を持っていて意欲がある

日本で働きたいと考えている外国人の多くは、何か自分のキャリアに関する目標があって来日します。技術や知識だけでなく、高いモチベーションや行動力を持ち合わせている方が多いため、入社後の活躍が期待できます。

高い志で貪欲に仕事に取り組む姿勢

キャリア目標が明確だからこそ、現在置かれている状況や立場を考えて、そこで実現できる最善を尽くそうという意欲が感じられる外国人社員も多いようです。

❝初めて採用した中国人留学生は、起業意欲があり、その点を理解した上で採用。貪欲に仕事に取り組む姿勢が、周囲の社員に刺激を与えた。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p63)

2.メリット2:海外進出の支えになる

海外の顧客対応に貢献

日本国内だけでなく、アジアをはじめとする海外に販路を拡大する企業が増えてきました。英語はもちろん、中国語やベトナム語が話せる人材の需要も高まっています。実際に食品製造・販売業を営む会社では、アジア地域に向けた営業力強化を目的にベトナムや中国の国籍を持った外国人の方を採用しています。

こうした市場の拡大の他、海外に子会社を持つ企業でも現地の社員と滞りなく仕事を進めるために、語学の堪能な外国人社員を雇用して子会社関連業務の担当にするケースも多いです。

海外拠点の柱として活躍してくれる

海外に進出する際、現地の事情に精通する人材が必要になると思います。土地勘のあるネイティブの社員がいれば、海外拠点の中心的役割を果たすことも可能です。

現地法人を設立した際のリーダーとして

ベトナム進出ページの「ベトナム進出シミュレーション」でもご紹介しているように、海外に現地法人を設立して人材を採用したり、海外の取引先などと交渉が出てくる場合には、日本で育成した自社の外国人社員がいると仕事がスムーズに進みます。

日本の企業と海外の関連会社の架け橋として

すでに海外支社がある場合でも、日本人社員が派遣されることで、言語や文化の違いによる思わぬトラブルが発生することもあります。現地の事情に理解のある外国人社員が派遣され、スムーズにやりとりできるようになったという例もあります。

❝中国の合弁会社に派遣していた日本人社員と現地社員の間において、コミュニケーションや文化の違いに課題を感じていたことから、日本の文化や、自社の技術・製品のことをよく知り、かつ現地の文化にも精通している中国人を派遣したいと考え、外国人留学生の採用を開始。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p49)

3.メリット3:外国人社員が社内に良い影響を与える

外国人社員が日本人社員に良い影響を与える

外国人社員を採用することで、日本人社員にも良い影響を与えることが多いです。

外国人社員による英語教室

外国人社員による英語教室を実施することで日本人社員の外国語能力向上や相互理解につながった例があります。

❝外国人社員に講師を依頼して、日本人社員向けの英語教室を開催しています。日本人社員の英語力が向上し、また、外国人社員と日本人社員の相互理解が深まったことで、日本人社員の中から海外事業にチャレンジしたいという声も聞かれるようになりました。❞

出典:外国人の活用好事例集(p16)

日本人社員の説明力や対応力が向上

また、日本人の普段の業務にも好影響があったという企業もあります。

❝日本人社員が、日本語が得意でない外国人社員に対する説明の仕方について、意識的に考える良い機会となっている。この取組を通じ、業務においても日本人社員がわかりやすい日本語でゆっくり説明することが浸透してきている。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p53)

❝言葉がなかなか通じなくても、粘り強く伝えようとするといった言語についての“耐性”ができ、変化への対応力も強くなった。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p27)

コラム:『外国人に通じやすい日本語の話し方』も併せてご覧ください。

社内の雰囲気が良くなる

外国人を雇用したことで、社内の雰囲気が変わったという企業もあります。
実際、kedomoからベトナム人のエンジニア2名をご紹介させていただいた企業様から、彼らが入社した途端、会社の雰囲気がパッと明るくなったという声をいただきました。

❝コミュニケーション能力の高い外国人社員から、日本人社員が良い影響を受け、外国人に対して物怖じしなくなってきた。また、社内でのコミュニケーションが増え、社内の雰囲気が明るくなった。❞

出典:外国人留学生の採用入社後の活躍に向けたハンドブック(p65)

社内体制の整備につながる

社内の評価制度が不透明であったり、昇進試験が日本語だけの論文でキャリアアップが難しすぎたりすると外国人社員の不満につながる恐れがあります。日本語能力が高くなくても、企業の求める能力があれば積極的に雇用するところも多いため、多言語での評価や昇進試験が必要とされています。

そこで評価表を開示する・外国語併記にする・昇進試験を英語で受けられるようにするなど社内の国際化を進めている企業があります。

能力を見える化して社内全体の意欲向上に貢献

こちらは評価制度を工夫した企業の例です。

❝外国人社員も納得できる公正な人事評価基準を策定して、外国人社員も含めた全社員を対象とする職務能力の見える化を図りました。結果として、競争意識が刺激され、仕事に対する意欲や士気の向上につながっています。❞

出典:外国人の活用好事例集(p9)

コラム:『採用した外国人社員を定着させるための職場改善策』も併せてご覧ください。

4.メリット4:異なる視点から新しい発想が得られる

新しい取組・事業のきっかけになる

様々なバックグラウンドを持つ外国人を雇用することで、異なる視点から新しい事業につながる可能性もあります。また雇用した外国人社員の母国に目を向けることで、新しいエリアに事業を広げるきっかけになることもメリットの一つといえます。

海外市場での可能性を考える機会につながる

❝外国人社員には日本人と違う新しい発想を求めている。国ごとに法律や状況が異なるため、日本では実現できないサービスも海外では可能であるなど、海外の状況に気付くきっかけになる。こうした新しい発想をきっかけに、自社の新しい取組・製品やサービスを開発につながると考えている。採用した外国人社員の出身国など、新たな国・地域への進出を柔軟に考えるきっかけとも捉えている。❞

出典:外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック(p29)

5.外国人の採用はkedomoへ

今回の記事では、これから初めて外国人採用をしようと考えておられる企業様向けに、外国人採用のメリットを実際の事例を交えてご紹介しました。言葉の壁や、文化の違いに対する不安から、外国人採用に踏み出すのはまだ難しいと考られていた企業様でも、実際に採用してみると、先述のメリットに挙げられているようなポジティブな効果があったという声をいただくことが多いです。

kedomoは、外国人に特化した人材紹介をさせていただいており、ご紹介した企業様がスムーズに外国人の方を受け入れられるよう情報提供に努めています。そして、特定技能「介護」「養殖業」「造船」「製造」「外食」「宿泊」は登録支援機関として人材紹介と支援にも力を入れております。大学で専門知識を身につけ、経験を積んだ『外国人エンジニア』の人材紹介も可能です。外国人採用をご検討の際は、気軽に声をお掛けください。

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<参考・引用>
外国人留学生の採用や入社後の活躍に向けたハンドブック』(文部科学省/厚生労働省/経済産業省※PDF)
外国人採用で企業が直面する課題と押さえるべきポイントが整理された冊子です。実際に外国人を雇用をされている企業のベストプラクティスを参考に、組織活性化のヒントも書かれています。
外国人の活用好事例集』(厚生労働省※PDF)
上記と同様に外国人の採用事例が掲載されています。「職場環境の整備」「教育・育成」「配属・評価」など特に雇用管理の観点からも多くの有益な情報が掲載されています。
高度外国人材の日本企業就職支援事例集』(厚生労働省※PDF)
行政や商工会議所、教育機関などの団体が行った就職支援事例がまとめられています。

<参考ページ>
はじめての外国人採用
外国人採用の流れ、費用、就業可能職種、外国人材の日本語力など分かりやすく説明しています。
登録支援機関の業務
kedomoの支援の特徴、費用、そして基本的な登録支援機関の役割を説明しています。

この記事の監修者

  • Takahiro Nishimura

    役職:(株)kedomo 代表取締役
    資格等:中小企業診断士、職業紹介責任者、登録支援機関支援責任者
    経験:外国人求職者の就職支援、人手不足でお困りの企業様の採用支援に日々奔走しています。中小企業診断士としての経営支援経験を活かして、事業の成長につながる外国人採用をお手伝いします。滋賀県出身。

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