「特定技能」という新しいビザにより、一定の専門技能と日本語能力を持った外国人を、これまで認められていなかった業種・業務でも雇用できるようになりました。 しかしながら、受入れのために作成する申請書類はたくさんの種類がありますので、 いざ取り掛かろうとしたものの、躊躇したという方もおられるのではないでしょうか。
そこで、今回は特定技能の申請にかかる書類一覧の紹介と、作成のポイントについてご説明します。なお、作業量の目安となるよう作成難易度を3段階に分けて表示しています。※2021/4/24更新しました
※特定技能には1号と2号があり、1号を修了した外国人が「熟練した技能」を持つと認められた場合に2号に移行できます。ここでは特定技能1号の申請について解説しています。なお、特定技能ビザの総合的な解説はこちらの『「特定技能」資格者のご紹介』をご覧ください。
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目次
1.特定技能の受入れ申請に必要な書類
出入国在留管理庁が運営している特定技能総合支援サイトにて、申請に必要な書類は確認、ダウンロードできます。 雇用先が個人、法人で必要書類が異なりますが、ここでは対象者が多いと思われる法人に絞って説明します。 届出先は地方出入国在留管理局になります。
必要な書類は大きく3つに分けることができます。
①申請人に関する必要書類
②所属機関に関する必要書類
③分野に関する必要書類
以下、それぞれについて見ていきましょう。
なお、「認定用」とは在留資格認定書交付申請書の略で、新たに日本に来る外国人が提出します。「変更用」とは在留資格変更許可申請書の略で、既に日本に住んでいる外国人が提出します。
①申請人に関する必要書類
1.表紙認定用変更用
2.特定技能外国人の在留諸申請に係る提出書類一覧表(第1表)認定用変更用
3.在留資格認定書交付申請書PDFexcel/在留資格変更許可申請書PDFexcel
4.特定技能外国人の報酬に関する説明書(第1-4号)wordPDF
5.特定技能雇用契約書の写し(第1-5号)wordPDF
6.雇用条件書の写し※別紙 賃金の支払(第1-6号)wordPDF
7.雇用の経緯に係る説明書(第1-16号)wordPDF
8.徴収費用の説明書(第1-9号)wordPDF
9.健康診断個人票※別紙 受診者の申告書(第1-3号)wordPDF
10. 1号特定技能外国人支援計画書(第1-17号)excelPDF
11.登録支援機関との支援委託契約に関する説明書(第1-25号)wordPDF
12.二国間取決において定められた遵守すべき手続に係る書類
【以下は在留資格変更許可申請に必要な書類となります】
※留学ビザから特定技能ビザに変更する場合など
13.直近1年分の個人住民税の課税証明書及び納税証明書
14.給与所得の源泉徴収票
15.申請人の国民健康保険被保険者証の写し
16.①申請人の国民年金保険料領収証書の写し ②申請人の被保険者記録照会
17.公的義務履行に関する誓約書(税金等の滞納がある場合のみ)(第1-26号)wordPDF
②所属機関に関する必要書類
18.特定技能外国人の在留諸申請に係る提出書類一覧表PDF
19.特定技能所属機関概要書(第1-11号)wordPDF
20.登記事項証明書
21.業務執行に関与する役員の住民票の写し
22.特定技能所属機関の役員に関する誓約書(第1-23号)wordPDF
23.労働保険料等納付証明書(未納なし証明)
24.社会保険料納入状況回答票又は健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し
25.税務署発行の納税証明書(その3)
26.法人住民税の市町村発行の納税証明書(直近1年分)
③分野に関する必要書類
それぞれ該当する分野により、準備する書類は異なります。詳しくは下記のリンクより確認することができます。認定用/変更用
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2.書類作成の難易度とポイント
各書類の作成の際の難易度(星3つが最も難しい)とポイントを簡単に解説します。写し(コピー)は、作成書類ではないので取り上げておりません。
なお、各書類の番号は、先に挙げた「必要書類」に対応しています。
3 . 在留資格認定証明書交付申請書 / 在留資格変更許可申請書 難易度★★☆
申請人作成用1枚目は他の在留資格共通となります。全部で7枚とボリュームは多いですが、比較的容易に作成できます。PDF版とEXCEL版があります。
4 . 特定技能外国人の報酬に関する説明書 難易度★★☆
申請人である外国人が日本人と同等以上の給料を得ているかを確認する書類です。同等職種の日本人労働者が比較対象としている場合、いない場合に分けて記載します。比較対象となる日本人労働者の給与等を調べなければいけない手間を考え、難易度を星2としています。
5 . 特定技能雇用契約書の写し 難易度★☆☆
申請人である外国人と会社間の雇用契約書です。外国人が理解できる言語の書面が必要となります。法務省のホームページで各言語の翻訳版が配布されています。
6 . 雇用条件書の写し 難易度★★★
各種条件面を記載します。給与や休日、勤務時間など細かな内容を記載しなければなりません。はじめて準備する際には、ここまでの内容を詰めるのは大変だと思われるので、難易度を星3としています。またこの雇用条件書も申請人である外国人が分かる言語で説明しなければなりません。
7. 雇用の経緯に係る説明書 難易度★☆☆
日本国内の職業紹介事業者、海外の取次業者の利用有無を申告する書類です。
8 . 徴収費用の説明書 難易度★★☆
食費や住居や光熱費等、給与から天引きする項目について説明する書類です。
物価等の違いから、価格の高さに申請人である外国人が戸惑われることがあるかもしれませんので、合理的な価格であることを丁寧に説明してください 。
9 . 健康診断個人票 難易度★★☆
書式が準備されていますが、診察項目に不足なければ使う必要はありません。外国で受診した場合、日本語訳が必要になります。
10 . 1号特定技能外国人支援計画書 難易度★★★
申請書類の中で最も難易度が高い作成書類です。各種支援内容の詳細等を記載する必要があります。登録支援機関に支援を委託する場合は、ある程度作成の手間を省くことができます。
11 . 登録支援機関との支援委託契約に関する説明書 難易度★☆☆
登録支援機関との委託料や委託期間を記載します。あらかじめ委託する場合は、委託先を見つけておきましょう。
19. 特定技能所属機関概要書 難易度★★☆
全員の役員名や、これまでの外国人労働者について書く項目があります。自社で外国人の支援を行う場合、支援体制を事業所毎に詳細に記載します。
22 . 特定技能所属機関の役員に関する誓約書 難易度★☆☆
特定技能外国人の受入れに関する業務の執行に、直接的に関与しない役員名を記載する書類です。13.住民票の写しを提出しない役員がいる場合に提出します。
3.特定技能での採用はkedomoへ
特定技能1号の申請書類一覧には多くの書類が記載されています。その中から、最もポピュラーであろうケースの必要書類をまとめました。各受入れ分野における必要書類は異なるので注意してください。健康診断個人票など、準備をするのに時間が必要な書類も多くあります。
kedomoでは、介護、外食、自動車整備、造船、養殖など特定技能資格で働きたい人材を国内外で募集してご紹介することができます。また、登録支援機関としての受入れ支援もできますので、採用をご検討の際は、下記からお気軽にご相談ください。
<参考ページ>
『特定技能総合支援サイト(出入国在留管理庁)』
『特定技能外国人受入れに関する運用要領 (法務省)』※外部リンク
運用要領・各種様式等、最新情報はこちらのサイトから
『特定技能「介護」で外国人を採用する方法【分かりやすく解説】』
特定技能「介護」に絞って採用方法を解説しています
『介護施設が特定技能外国人採用を行う場合の注意点』
送出し機関、申請書類、支援内容に関する注意点をまとめました
『特定技能「外食業」の仕事内容から取得要件、手続きの流れを解説』
特定技能「外食業」に絞って採用方法を解説しています