技能実習や特定技能の在留資格で、外国人による施設内での介護サービスが可能ですが、訪問介護に限っては、利用者と日本語でのコミュニケーションが不安視されることなどの理由で対象外でした。今回の報道は、外国人が訪問介護もできるよう厚生労働省が検討しているというもので、人手不足の訪問介護事業所にとっては待ちに待った制度変更となるかもしれません。
参考：『外国人材に訪問介護サービス解禁を検討…意思疎通への懸念で現在は認められず（読売新聞オンライン）』
目次
1．訪問介護の人手不足の現状
『介護人材の確保、介護現場の生産性向上の推進について（厚生労働省）』では、人口の高齢化に伴い、2023年度には約233万人、2025年度には約243万人、2040年度には約280万人の介護職員が必要と推計しています。
国は対策として、介護職員の処遇改善、離職防止・定着促進・生産性向上などに加え、外国人材の受入環境整備に取り組むとしています。
訪問介護サービスの人手不足感
全国8,742介護事業所の回答があった『令和3年度介護労働実態調査（公益財団法人介護労働安定センター）』では、介護員が不足と答えた事業者が訪問介護で最も高く80.6％です。全体平均63%と比較して20%近く高い結果となっています。
2．外国人が訪問介護をする際の課題
外国人と訪問介護利用者の意思疎通（日本語力）
技能実習、特定技能ともに日本語能力試験（JLPT）N4程度の日本語レベルが求められます。しかしながら、海外で採用され、直接日本の介護施設で働く外国人の方は会話経験が少なく意思疎通の面で不安があるのは否めません。
ただし、留学生として日本語学校などで学んで接客経験がある外国人の中には、会話レベルだけを見れば、訪問介護をしても全く問題ないと感じられる方もおられます。
参考：『外国人の採用方法 03.日本語力（kedomoサイト）』
自動車の運転
日本人の場合、一人で車を運転して利用者様宅へ訪問することが多いですが、外国人は車の免許を持っている方が少ないため、日本人と同行したり、送迎が必要になるかもしれません。その時には訪問事業所様の費用負担が増える可能性があります。来日後、自動車教習所に通い取得される方もいらっしゃいます。
参考：『外国人が日本で運転免許を取得する方法（kedomoコラム）』
3．現在の特定技能介護でできる仕事
下記の表でグレー表示されている訪問介護事業が追加される可能性があります。また、あまり知られていませんが、高齢者への介護だけでなく、児童発達支援、放課後等デイサービス、障害児入所施設、就労継続支援等でも外国人雇用が可能です。
参考：『介護分野の１号特定技能外国人を受け入れる対象施設について（厚生労働省）』
4．介護外国人材の採用はkedomo
kedomoは特定技能介護人材の募集から、登録支援機関としてのサポート業務までワンストップで承っております。ミャンマー、ベトナム、インドネシアからの採用や、すでに日本で介護職についている外国人材からの転職や留学生からの就職相談もありますので、施設様のご希望や待遇等の条件にあわせて募集することができます。気軽にお問合せください。
＜参考リンク＞
『介護分野における特定技能外国人の受入れについて（厚生労働省）』
『介護職種の技能実習制度について（厚生労働省）』
