ミャンマー人を採用したいというご相談がkedomoにもあります。この記事では、ミャンマー人を採用する際に使えるビザ・現地側の手続き・日本語などを、採用担当者が実務で使えるようにまとめます。
この記事でわかること
- ミャンマー人を採用する際に使えるビザと選び方
- 現地の出国手続きと採用時の注意点(送り出し機関・OWIC・情勢リスク)
- 日本語レベル・価値観・採用後の定着に役立つミャンマー人材の特徴
執筆:株式会社kedomo(登録支援機関・外国人材紹介)
目次
1.ミャンマー人採用の現状
日本で働くミャンマー人は、ここ数年で大きく増えました。ミャンマー国内の経済が不安定な中で、日本で働きたいと考える若者が増えていることが背景にあります。また、ミャンマーは日本語能力試験(JLPT)の受験者も多く、日本で働くための準備を現地で進めている方が多いのも特徴です。
厚生労働省の最新の届出状況でも、ミャンマー人労働者は増加率の高い国の一つとして挙げられています。介護・飲食料品製造・外食などの特定技能分野を中心に、採用が広がっています。
kedomoでも、介護施設、飲食店、機械設計、建築施工管理、ITエンジニアなど、複数の業種でミャンマー人材の紹介実績があります。
2.ミャンマー人を採用できる在留資格
ミャンマー人を日本で採用する際に使われる主な在留資格は、特定技能・技能実習・技術人文知識国際業務(技人国)です。すでに日本にいるミャンマー人留学生を卒業時に採用するルートもあります。
2-1.特定技能
人手不足分野の採用に最も使われている在留資格です。介護・飲食料品製造業・外食業・建設・農業などで活用されています。日本語能力試験N4程度と、分野別の技能試験に合格することで取得できます。在留期間は通算5年で、分野によっては2号に移行して長期雇用も可能です。
ミャンマー現地では技能試験が実施されている分野が限られているため、日本国内で試験に合格したミャンマー人を採用するケースも多く見られます。制度の詳細は特定技能の外国人材紹介・支援で解説しています。
2-2.技能実習(2027年頃に育成就労へ移行予定)
現行の技能実習制度でも、ミャンマー人が製造・建設・介護などで日本に来ています。2027年頃に「育成就労制度」へ移行する予定で、3年間の育成期間を経て特定技能1号に移行する流れが前提となります。
2-3.技術・人文知識・国際業務(技人国)
エンジニア・設計者・翻訳通訳などの職種で使われる在留資格です。大学などでの専攻と業務内容の関連性が必要で、学歴か実務経験の要件があります。在留期間の更新に制限はなく、家族帯同も可能なため、長期雇用を前提とした採用に向いています。
2-4.留学からの切り替え
日本の大学や専門学校で学んでいるミャンマー人留学生を、卒業時に技人国や特定技能に切り替えて採用するルートもあります。留学生採用の進め方は外国人留学生の採用方法と成功のポイントをご覧ください。ただし、ミャンマー人留学生はネパールなどと比べてそれほど多くありません。
なお、ミャンマー情勢の影響で在留資格の活動期間が終わった方には、日本に残って働けるよう特定活動の在留資格を認める措置も運用されています。こうした在留資格を持つミャンマー人を日本国内で採用するケースもあります。
3.ミャンマーからの採用で押さえるべき手続き上の特殊事情
他の国からの採用とは異なる、ミャンマーならではの手続きが3つあります。
3-1.送り出し機関経由が必須
ミャンマー現地から新たに特定技能人材を受け入れる場合、ミャンマー政府認定の送り出し機関を通すことが必須です。受入企業が直接ミャンマー人にオファーを出すことはできません。送り出し機関を選ぶ際は、職種実績・費用の透明性を確認することが大切です。
すでに日本国内にいるミャンマー人を採用する場合は、送り出し機関経由の要件はありません。
3-2.海外労働許可証(OWIC/スマートカード)
ミャンマー人が就労目的で出国する際には、海外労働許可証(OWIC、通称スマートカード)が必要です。発行には数週間から数か月かかることがあります。
日本側の在留資格認定証明書は交付から3か月以内に入国する必要があるため、OWICの発行が遅れると、証明書の有効期間内に来日できないリスクがあります。現地の送り出し機関と密に連携して、両方の手続きの時期を揃えることが実務上のポイントです。
3-3.男性の出国制限
ミャンマーでは徴兵制が運用されており、一定年齢の男性について就労目的での国外出国が制限されています。対象年齢は制度運用によって変動しており、現地の空港で出国が止められる事例も報告されています。ミャンマー人男性の採用を検討する場合は、現地の最新情報を送り出し機関に確認することをおすすめします。
3-4.ミャンマー情勢に伴う採用上のリスク
ミャンマーの情勢は流動的で、採用担当者が知っておくべきリスクがいくつかあります(2026年4月時点の情報です)。
送り出しの人数制限(男女問わず)
男性の出国制限に加えて、送り出し機関ごとの月間上限人数が設定されるなど、女性も含めて送り出しのペースが抑えられている時期があります。採用計画を立てる際は、希望入国時期に対して余裕を持ったスケジュールにしておくのが無難です。
給与の25%送金義務
ミャンマー政府は、海外で働くミャンマー人に対して、給与の25%相当をミャンマー国内に送金することを求めています。送金は指定されたルートで行う必要があり、履行状況がパスポート更新やOWIC発給に影響する可能性があります。採用担当者が直接対応する手続きではありませんが、採用したミャンマー人本人の生活設計や定着に関わるので、把握しておくとよいです。詳細はミャンマーに関する情報(出入国在留管理庁)でも確認できます。
非正規ルートでの来日リスク
出国制限の影響で、正規の送り出し機関を経由せずに第三国経由で来日するケースが一部で見られます。こうした非正規ルートを使うと、将来のパスポート更新時に問題が出る可能性や、ミャンマー側での処罰リスクが残ります。採用後のトラブルを避けるためにも、認定送り出し機関を経由した正規ルートでの採用に限定するのが安全です。
4.ミャンマー人材の特徴
採用後の定着や現場での働き方に影響する、ミャンマー人材の特徴を整理します。
4-1.日本語の習得が早い
ミャンマー語(ビルマ語)は日本語と語順が近く、文法構造が似ています。そのため、他の言語圏の出身者と比べて日本語の習得が早い傾向があります。ミャンマーでは日本語能力試験(JLPT)の受験者数も多く、N3〜N2レベルで応募してくる人材も増えています。
4-2.仏教圏で食文化の制約が少ない
ミャンマーは仏教徒が多数を占めています。食事面で宗教的な配慮が必要になるケースはほとんどなく、飲食店や食品製造の現場でも配属のしやすさがあります。
4-3.まじめで日本文化に馴染みやすい
これまでkedomoが支援してきた印象では、ミャンマーの方はまじめに働く方が多く、日本語の勉強にも意欲的に取り組まれる方が多いです。日本文化への順応も早く、食事や生活習慣で大きなトラブルが起きたことはほとんどありません。初めてミャンマー人を採用する企業様でも、安心してお任せできる人材が多いと感じています。
5.ミャンマー人採用の進め方
採用までの具体的なステップを、現地採用と国内採用に分けて整理します。
ミャンマー現地からの採用(特定技能の例)
- 受入企業が求人票を作成し、送り出し機関または人材紹介会社に依頼
- 現地候補者と面接(オンラインまたは訪問)
- 雇用契約を締結
- ミャンマー労働省への求人票提出・承認
- 候補者のOWIC申請
- 日本側で在留資格認定証明書の交付申請
- 交付後、候補者に証明書を送付し、現地で査証申請
- 入国・就労開始
所要期間はおおむね4か月から半年程度が目安です。
日本国内在住のミャンマー人採用
すでに日本にいるミャンマー人(留学生、技能実習修了者、特定技能で就労中の方など)を採用する場合は、送り出し機関経由の要件はありません。在留資格の変更申請が必要で、最短で1〜2か月程度で就労開始できます。
採用ルートを自社で組み立てる負担を減らしたい場合は、人材紹介会社に依頼する方法もあります。メリットは外国人採用の方法で整理しています。
6.kedomoのミャンマー人採用支援
kedomoは外国人材紹介会社・登録支援機関として、ミャンマー人材の紹介と採用後の支援を行っています。
これまでの紹介実績は、特定技能の介護、特定技能の飲食(外食・飲食料品製造)、機械設計、建築施工管理、ITエンジニアなど多岐にわたります。ミャンマー担当のコーディネーターが、現地とのやり取りや通訳、採用後の定着サポートを担当しています。
「ミャンマー人材に興味はあるが、送り出し機関や手続きがよくわからない」「どの在留資格で受け入れるのが自社に合うか相談したい」という段階でもお声掛けください。初回のご相談は無料です。
7.まとめ
- ミャンマー人は日本で働く外国人の中でも増加率が高く、複数の業種で採用が広がっている
- 採用に使える在留資格は特定技能・技能実習・技人国・留学からの切り替えが中心
- ミャンマー現地からの採用は、送り出し機関経由・OWIC・情勢リスクなど特殊事情への理解が欠かせない
- 日本語習得の早さとまじめな働き方が、定着しやすさにつながっている
ミャンマー人採用をお考えの企業様は、kedomoまでお気軽にご相談ください。お問い合わせフォームからご連絡いただけます。
8.Q&A
Q.ミャンマー人を採用する場合、必ず送り出し機関を通す必要がありますか?
A.ミャンマー現地から新たに採用する場合は、政府認定の送り出し機関経由が必須です。すでに日本国内にいるミャンマー人を採用する場合は、送り出し機関を通す必要はありません。
Q.ミャンマー人男性の採用は難しいのでしょうか?
A.就労目的での出国が制限される年齢層があり、空港で止められる事例もあります。採用前に送り出し機関へ最新の対象年齢を確認することが欠かせません。
Q.ミャンマー人の日本語レベルはどの程度ですか?
A.ミャンマー語は日本語と語順が近いため、習得が比較的早い傾向があります。特定技能ではN4程度、技人国やITエンジニアではN3〜N2で応募してくる人材も増えています。
Q.OWIC(海外労働許可証)の発行にはどのくらいかかりますか?
A.発行時期によって差がありますが、数週間から数か月かかります。日本の在留資格認定証明書は3か月以内の入国が必要なので、両方の手続きを並行することが重要です。
Q.ミャンマー人を採用する際の文化的な配慮はどのようなものがありますか?
A.仏教徒が多数を占めるため、食事や宗教行事で特別な配慮が必要になる場面は少ないです。ただし個人差はあるため、入社前のヒアリングは行うことをおすすめします。





