在留期間更新許可申請とは、現在の在留資格を変えずに、引き続き日本で就労できる期間を延長するための手続きです。
更新は単純な延長ではなく、「現在の在留資格に合った活動を続けているか」「納税や届出に問題がないか」「転職後の業務内容が在留資格に合っているか」などが確認されます。手数料も2025年4月から改定されており、古い情報のまま進めると誤った準備につながります。
この記事でわかること:
- 就労ビザ更新の申請タイミングと特例期間の仕組み
- 2025年4月改定後の正しい手数料と申請方法
- 転職後の初回更新で特に注意すべき点
- 企業側が準備・確認しておくべきこと
執筆:株式会社kedomo(登録支援機関・外国人材紹介)
目次
1. 就労ビザ更新とは
更新が認められるかは、現にその在留資格に合った活動をしていたか、納税義務を果たしているかなどをもとに判断されます。書類を出せば自動的に延長されるものではありません。
就労ビザの在留期間
就労ビザ(在留資格)の種類、企業の規模により、付与される有効期間が異なります。下記はそれぞれの在留資格ごとに決められた有効期間です。
| 在留資格 | 有効期限 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 3ヶ月、1年、3年、5年 |
| 技能実習 | 4〜11ヶ月の適当な期間、6ヶ月、1年 |
| 特定技能1号 | 4ヶ月、6ヶ月、1年、3年 |
| 介護 | 3ヶ月、1年、3年、5年 |
外国人社員が複数いる場合、在留期限はそれぞれ異なるため、社内で一覧管理しておくことをお勧めします。
更新費用
2025年4月1日以降に受け付けた申請から、窓口申請は6,000円、オンライン申請は5,500円です。いずれも収入印紙による納付となります。参考:「在留手続等に関する手数料の改定」(出入国在留管理庁)
2. いつ申請するか
在留期間更新許可申請は、在留期間の満了日までに行う必要があります。6か月以上の在留期間がある方は、満了日の概ね3か月前から申請できます。
標準処理期間は2週間から1か月程度です。ただし、申請時期・追加書類の有無・転職後初回更新かどうかによって、審査に時間がかかることがあります。期限の1か月半から2か月前には動き始めると安心です。
なお、在留期限までに更新申請を提出していれば、結果が出るまで、または在留期限から2か月を経過する日のいずれか早い日まで、日本に引き続き在留できます(特例期間)。ただし申請済みであることが前提のため、期限を過ぎてから申請しても特例期間は適用されません。参考:「在留期間更新許可申請」(出入国在留管理庁)
3. 申請できる人
更新申請ができるのは、原則として次の方です。
- 申請人本人
- 法定代理人
- 申請等取次者として承認を受けた受入れ機関の職員
- 届出済みの弁護士・行政書士
- 本人が16歳未満、または疾病その他の事由で出頭できない場合の親族・同居者など
窓口申請は本人出頭が原則ですが、取次制度を利用することで、会社の担当者や行政書士が手続きを進めることもできます。
4. オンライン申請は使えるか
使えます。以前の案内では「外国人本人はオンライン申請できない」と記載された記事もありましたが、現在は本人・法定代理人・親族・所属機関の職員・弁護士・行政書士など、区分ごとにオンライン申請が案内されています。
本人がオンライン申請する場合はマイナンバーカードとマイナポータルアプリが必要です。手数料は窓口より500円安い5,500円です。本人がマイナンバーカードを持っていない場合は、取次者が窓口または別のオンライン申請方法で進めるほうが実務上はスムーズなことが多いです。
5. 就労ビザ更新に必要な書類
必要書類は在留資格ごとに異なります。ここでは実務で件数が多い技術・人文知識・国際業務を例に整理します。正式な書類一覧と最新様式は、「在留期間更新許可申請」(出入国在留管理庁)の在留資格別ページで必ず確認してください。
共通で必要なもの
- 在留期間更新許可申請書
- 写真1葉(16歳未満は不要)
- パスポートの提示
- 在留カードの提示
- 所属機関のカテゴリーに応じた会社関係書類
- 住民税の課税証明書・納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの。両方が1通にまとまっていれば可)
- 必要に応じた補足資料
所属機関のカテゴリー別書類
技人国では、所属機関がカテゴリー1〜4のどれに当たるかによって、求められる書類が変わります。カテゴリー1・2は追加書類が原則不要です。カテゴリー3・4は前年分の法定調書合計表や住民税関係書類なども必要になります。参考:在留資格『技術・人文知識・国際業務』(出入国在留管理庁)
同じ会社で同じ業務を続けている場合
比較的書類がそろいやすいケースです。ただし、部署変更や業務内容の変化があった場合は、実際の仕事が在留資格に合っているかを説明できる状態にしておく必要があります。更新審査では「現に在留資格に応じた活動を行っていたか」が確認されるためです。
転職後、初回の更新の場合
ここが特に注意が必要な点です。カテゴリー3または4の企業に転職した後の初回更新では、通常の書類に加えて追加資料の提出が求められます。出入国在留管理庁も、転職後初回更新では追加資料の提出を案内しています。
実務上、少なくとも次の点を整理しておく必要があります。
- 転職後の業務内容が在留資格に合っているか
- 採用理由と本人の学歴・職歴に整合性があるか
- 雇用条件が適正か
- 会社側の納税・届出に問題がないか
転職後の初回更新かどうかで、準備すべき書類が大きく変わります。事前に確認しておくと、申請直前に追加書類の準備が発生して時間がかかる、という事態を避けやすくなります。
6. 企業が準備しておきたいこと
外国人本人が申請者であっても、会社側の準備が不十分なために更新が遅れるケースはよくあります。企業側は少なくとも次の点を早めに確認しておくことをお勧めします。
- 現在の職務内容が在留資格に合っているか
- 雇用契約の内容と実態にずれがないか
- 源泉徴収・住民税・社会保険などの処理に問題がないか
- 転職後初回更新であれば追加説明資料が必要でないか
- 在留期限を社内で把握・管理できているか
更新審査では、会社側の在留管理の状況も見られます。外国人社員に任せきりにせず、企業としての確認体制を持っておくことが重要です。
kedomoでは、外国人採用の初回から更新時の確認ポイントまで、実務に沿った支援を行っています。詳しくは外国人採用支援ページをご覧ください。
7. よくある質問
Q. 就労ビザの更新申請はいつから始められますか?
在留期間が6か月以上ある場合、満了日の概ね3か月前から申請できます。標準処理期間は2週間から1か月程度なので、遅くとも満了日の1か月以上前には書類をそろえておくことをおすすめします。
Q. 在留期限当日に申請しても問題ありませんか?
法律上は在留期限内であれば申請できます。ただし、期限ぎりぎりの申請は避けるべきです。追加書類を求められた際に対応する時間がなく、申請済みであれば特例期間がありますが、在留期限から2か月以内という上限があります。
Q. 更新申請中に海外出張はできますか?
再入国許可またはみなし再入国許可で出国自体は可能です。みなし再入国の場合、従前の在留期間満了日から2か月を経過する日または出国日から1年のいずれか早い日までに再入国する必要があります。
Q. 外国人本人がオンライン申請できますか?
できます。ただし、本人申請にはマイナンバーカードと必要なアプリの準備が必要です。
Q. 就労ビザの更新手数料はいくらですか?
2025年4月1日以降に受け付けた申請は、窓口申請6,000円、オンライン申請5,500円です。以前の4,000円ではありません。
Q. 転職後の更新は通常と何が違いますか?
転職後初回の更新では、転職先での業務内容が在留資格に合っているかを確認する追加資料の提出が求められることがあります。同じ会社で同じ仕事を続けている更新とは、必要書類の準備が異なります。
8. まとめ
就労ビザ更新で最初に押さえておくべき点は4つです。
- 手数料は窓口6,000円・オンライン5,500円(2025年4月以降)
- 申請は在留期間満了日の概ね3か月前から可能
- 標準処理期間は2週間から1か月程度
- 転職後初回更新では追加書類が求められることが多い
外国人社員本人に任せきりにせず、企業側でも在留期限と必要書類を把握・管理することが重要です。就労ビザの更新や外国人採用に不安がある場合は、早い段階で確認しておくことをお勧めします。kedomoは登録支援機関として、ビザ更新の取次も行っています。特定技能の採用全体については「特定技能制度の概要と採用」をご覧ください。





