介護分野の外国人採用を検討している採用担当者向けに、在留資格を整理しました。
現在は大きく分けて4種類のビザ(在留資格)で外国人を採用することが可能です。各ビザには、採用コストや教育の手間、就労できる期間に大きな違いがあります。自社に最適な選択ができるよう、最新の情報を踏まえて解説します。
特定技能「介護」の全体像や、必要な費用、受入れの流れを確認したい方は、特定技能「介護」人材の採用支援ページもご覧ください。
なお、介護職で外国人採用、特定技能の登録支援機関の依頼をご検討中の企業様は下記よりご相談ください。
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目次
1.介護職に就くためのビザ:①特定技能「介護」
特定技能は、深刻な労働力不足に対応するため2019年に新設された、即戦力人材の確保を目的とした在留資格です。現在、介護現場で最も活用されているメインの採用ルートといえます。
『特定技能「介護」で外国人を採用する方法』
『介護施設が特定技能外国人採用を行う場合の注意点』
特定技能「介護」仕事内容・就労先について
身体介護やそれに付随する支援業務(レクや機能訓練の補助など)に従事できます。以前は「訪問介護」への従事は認められていませんでしたが、現在は一定の条件(事業所での実務経験や日本語能力など)を満たすことで、訪問系サービスへの従事も可能になるなど、活用の幅が広がっています。
特定技能「介護」ビザ取得のための要件
主に以下の4つのルートがあります。
- 技能実習2号を良好に修了し、無試験で移行する。
- EPA介護福祉士候補者として4年間就労し、移行する。
- 介護福祉士養成施設を修了し、移行する。
- 「介護技能評価試験」と「日本語能力試験(N4以上)」の両方に合格する。 現在は、試験合格ルートでの入国が非常に増えており、安定した採用源となっています。
※介護日本語評価試験・介護技能評価試験の内容
いずれの試験もコンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式で行い、それぞれ60%の得点率で合格です。学習用テキストがそれぞれの言語で無料で公開されています。介護日本語評価試験は、試験時間30分、全15問からなります。介護のことば、介護の会話・声かけ、介護の文書に分かれています。介護技能評価試験は、試験時間60分、全45問、うち学科40問、実技5問からなります。実技試験はイラストや写真から状況を判断する状況判断試験です。
参考:プロメトリック(特定技能・介護日本語評価試験の案内ページ)
将来的なキャリアパス【在留資格「介護」への可能性あり】
特定技能1号の在留期間は通算5年ですが、その間に介護福祉士の国家資格に合格すれば、在留制限のない在留資格「介護」へ変更が可能です。これにより、長く現場を支える中核人材として定着してもらうことが期待できます。
2.介護職に就くためのビザ:②在留資格「介護」
介護分野のビザにおいて、最も専門性が高いとされるのが在留資格「介護」です。特徴として、家族の帯同も可能であり、在留期間に制限がない(更新あり)ことが挙げられます。
仕事内容・就労先について
介護福祉士の資格を持つ者が行う業務全般に従事できます。施設形態の制限はなく、訪問介護や病院での勤務も可能です。
ビザ取得のための要件
日本の介護福祉士国家資格を取得することが必須要件です。これまでは「養成施設卒業」が主なルートでしたが、現在は特定技能などから実務経験を経て合格するルートも確立されています。家族の帯同が認められ、更新に上限がないため、施設にとっては長期育成が可能な人材となります。
参考:厚労省「資格・試験情報」(ここから介護福祉士国家試験を見つけられます)
3.介護職に就くためのビザ:③特定活動「EPA介護福祉士候補者」
2国間の経済連携強化の為に設けられた在留資格です。平成20年からスタートし、現在は、フィリピン、インドネシア、ベトナムの3ヶ国から受け入れています。4年の在留期間のうちに、国家資格である介護福祉士の合格を目指します。公益社団国際厚生事業団が中心となって受入れ事業を行っています。
介護福祉士取得までのスケジュール
候補者は入国後、施設で働きながら4年以内の国家試験合格を目指します。入国前の日本語研修が手厚く、学習意欲の高い人材が多いのが特徴ですが、施設側にも学習支援の体制が強く求められます。
将来的なキャリアパス【特定活動「EPA介護福祉士」を目指す】
試験に合格すれば「EPA介護福祉士」として、在留制限なく働き続けることができます。万が一不合格だった場合でも、特定技能へ移行して就労を継続する道も用意されています。
4.介護職に就くためのビザ:④技能実習「介護」
技能実習は「日本で学んだ技術を母国へ伝える」という国際貢献を目的とした制度ですが、2024年の法改正により、2027年までに「育成就労制度」へと移行することが決定しました。
ビザ取得のための要件
入国時に日本語能力試験N4程度が求められます。他の職種と異なり、介護特有のコミュニケーションが必要なため、入国前から一定の語学力が必要です。
将来的なキャリアパス【特定技能「介護」へ移行可能、在留資格「介護」への可能性もあり】
新制度の「育成就労」では、3年間の育成期間を経て特定技能1号へ移行することが前提となります。また、これまでの技能実習では制限されていた「転籍(転職)」も、一定の条件下で認められるようになるため、選ばれる施設づくりがより重要になります。
参考:厚労省「介護職種の技能実習制度」
参考:OTIT(外国人技能実習機構)「介護職種の基準」
5.4つのビザ(在留資格)の比較について
各ビザの主な違いは以下の通りです。
| ビザ(在留資格) | 在留期間 | 家族帯同 | 訪問介護 |
| 特定技能「介護」 | 最長5年 ※1 | 不可 | 2国間協定の 締結国優先 (12ヵ国) |
| 在留資格「介護」 | 無制限 | 可能 | 可能 |
| 特定活動 「EPA介護福祉候補者」 | 4年間 | 合格後は可 | 可能 |
| 育成就労(旧技能実習) | 3年 | 不可 | 不可(※2) |
※1 介護福祉士合格で制限なしへ移行可
※2 育成就労移行後の運用による
6.特定技能「介護」がおすすめできる理由
これから外国人採用を始める施設にとって、最もバランスが良いのは「特定技能」です。理由は3つあります。
介護分野で13.5万人規模の受入れを想定。地方でも外国人材を見つけやすい
当初の5年間で6万人とされていた受入れ見込数は、深刻な人手不足を受けて大幅に上方修正されています(2024年度からの5年間で13.5万人)。母数が増えているため、地方の施設でもマッチングの機会が増えています。
外国人、施設側の双方に負担が少ない
EPAのような手厚い学習支援の義務や、技能実習のような複雑な管理体制に比べ、特定技能は比較的シンプルな運用が可能です。登録支援機関を活用することで、事務負担を最小限に抑えられます。
ビザ取得の要件が比較的低い
日本語と介護の基礎試験に合格していれば良いため、他ルートよりスピーディな採用が可能です。入国時点で一定のコミュニケーション能力が担保されている点も、現場の負担軽減につながります。
参考:「特定技能」人材のご紹介
7.介護職の外国人材採用はkedomoへ
制度が「育成就労」へ刷新されるなど、外国人採用のルールは刻一刻と変化しています。どのビザで受け入れるのが自社にとって最適なのか、また制度変更にどう対応すべきか、不安を感じる採用担当者様も多いでしょう。
kedomoでは、特定技能を中心に、募集からビザ申請、入国後の支援までトータルでサポートしております。貴施設の状況に合わせて、最もメリットのある採用プランをご提案いたします。外国人採用をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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〈参考ページ〉
『「特定技能」資格者のご紹介』
在留資格「特定技能」の働ける業種・業務やご相談から受入れなど分かりやすく説明しています。
『登録支援機関の業務』
kedomoの支援の特徴、費用、そして基本的な登録支援機関の役割を説明しています。







