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外国人採用に使える就労ビザ19種類【在留資格の早見表と選び方】

2026/04/20

就労ビザ

「技人国で採用するか、特定技能で採用するかで迷っている」「ワーキングホリデーの人をそのまま社員にしたい」——外国人の採用を進めようとすると、まず直面するのがこの在留資格の選び方です。日本の在留資格は、就労できるもの・できないもの・条件付きで働けるものに分かれていて、どれを選ぶかで採用後の手続きも変わります。

2026年4月15日からは、技術・人文知識・国際業務の申請で日本語能力の証明書類が追加され、採用担当者にも影響のある見直しが入りました。本記事では、就労できる在留資格19種類の違いと取得方法を、最新の制度変更を踏まえて採用担当者向けに説明します。

※本記事の制度情報は2026年4月時点のものです。

この記事でわかること

  • 日本で就労できる在留資格19種類の職種例・在留期間・家族帯同可否
  • 2026年4月15日から始まった技人国の日本語要件の内容と、海外からの採用への影響
  • 技人国と特定技能で迷ったときの判断の仕方
  • ワーキングホリデーの外国人を雇うときの注意点

執筆:株式会社kedomo(登録支援機関・外国人材紹介)

1.ビザと在留資格の違い

日常会話では「就労ビザ」とひとまとめに呼びますが、厳密にはビザ(査証)と在留資格は別の仕組みです。

ビザは、外務省が在外公館で発給する入国のための推薦状のようなもので、パスポートに貼付されます。在留資格は、出入国在留管理庁が日本での滞在と活動の根拠として与える資格で、在留カードに記載されます。海外から呼び寄せる場合、在留資格認定証明書の交付を受けてから現地でビザの発給を受け、日本に入国してはじめて在留カードが交付される、という流れです。

採用担当者が実務で扱うのはほぼ全て在留資格のほうなので、本記事でも以降は「在留資格」に統一します。最新の在留資格一覧は「在留資格一覧表」(出入国在留管理庁)で確認できます。

2.就労できる在留資格19種類

日本で就労が認められる在留資格は、活動内容に基づく19種類です。このほかに、永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者の4種類は身分や地位に基づく在留資格で、就労制限がありません。

在留資格主な職種例在留期間家族帯同
外交外国政府の大使・公使・総領事とその家族外交活動を行う期間
公用外国政府の職員とその家族公用活動を行う期間
教授大学教授、准教授、講師最長5年
芸術作曲家、画家、著述家最長5年
宗教外国の宗教団体から派遣される宣教師最長5年
報道外国報道機関の記者、カメラマン最長5年
高度専門職ポイント制で認定される高度人材1号は5年、2号は無期限
経営・管理企業経営者、管理者最長5年
法律・会計業務弁護士、公認会計士、税理士最長5年
医療医師、歯科医師、薬剤師、看護師最長5年
研究研究機関・企業の研究者最長5年
教育小・中・高校等の教師最長5年
技術・人文知識・国際業務エンジニア、総務、経理、通訳、デザイナー最長5年
企業内転勤海外拠点からの転勤者最長5年
介護介護福祉士の資格を持つ介護職最長5年
興行歌手、ダンサー、俳優、スポーツ選手最長3年
技能外国料理の調理師、スポーツトレーナー、ソムリエ最長5年
特定技能16分野の人手不足業界(介護、外食、製造、建設、農業など)1号は通算5年、2号は上限なし1号不可・2号可
技能実習技能習得を目的とした実習生(2027年4月から育成就労へ移行)最長5年不可

採用現場でよく使われるのは、ホワイトカラー系の技術・人文知識・国際業務(略称「技人国」)と、人手不足16分野で活用できる特定技能の2つです。kedomoでもこの2つに関する相談がもっとも多いです。

特定技能の詳細は「特定技能」、技人国の詳細は「外国人エンジニア採用」のページにまとめています。

3.【2026年4月15日以降】技人国の日本語要件が追加されました

採用担当者にとって最も影響が大きい最近の変更が、技人国の日本語要件追加です。2026年4月15日以降の申請から、技人国の提出書類が増えました。参考:「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」(出入国在留管理庁)

追加された提出書類

カテゴリー3・4の企業(中小企業の多くが該当)が技人国を申請するとき、次の書類の提出が求められるようになりました。

  • 所属機関の代表者に関する申告書
  • 対人業務で言語能力を主に用いる場合、CEFR B2相当の言語能力を証明する資料

CEFRはヨーロッパで作られた言語能力の共通基準で、B2は「ネイティブとストレスなく会話できる水準」にあたります。日本語の場合、次のいずれかに該当すれば要件を満たしたものとみなされます。

  • JLPT(日本語能力試験)N2以上
  • BJTビジネス日本語能力テストで400点以上
  • 日本の大学、または高等専門学校・専修学校の専門課程か専攻科を修了
  • 日本の義務教育修了かつ高等学校卒業
  • 中長期在留者として20年以上日本に在留

対象となる職種・ならない職種

対人業務で言語能力を主に使う職種が中心です。翻訳・通訳、ホテルのフロント業務などが典型例とされています。

一方、SE・プログラマーのような技術職で、対人業務が中心ではない場合は対象外と考えられます。ただし、技術職でも顧客との打ち合わせや社内会議、仕様書の読解で日本語を使う場面があれば対象になる可能性があるので、個別の判断は管轄の入管に確認してください。

海外からの採用への影響

すでに日本で働いている外国人や、継続して同じ業務に従事している場合の更新では、この書類は基本的に不要です。影響が大きいのは海外からの新規採用のケースです。

kedomoの体感として、JLPT N2は漢字圏(中国・台湾)以外の国では取得のハードルが高く、海外でN2を持っている候補者の数は限られます。東南アジアや南アジアから新しく技人国で呼び寄せる場合、これまで以上に日本語レベルの事前確認が重要になります。

4.技人国と特定技能で迷ったときの判断

採用担当者から最も多く寄せられる相談の一つが、「この業務内容だと技人国と特定技能のどちらで採用するのが適切か」という確認です。特定技能が2019年に新しく作られてから、両者の線引きは以前より明確になってきました。

基本の考え方

技術・人文知識・国際業務特定技能1号
業務の性質専門的・技術的な業務(ホワイトカラー中心)人手不足分野の現場業務(ブルーカラー含む)
学歴要件大学・短大・専門学校卒、または関連実務10年以上不問(技能試験と日本語試験に合格)
対象業種制限なし(業務内容が要件を満たせばよい)16分野に限定
在留期間最長5年、更新上限なし通算5年まで(1号)
家族帯同不可(1号)
転職同じ業務分野なら可同一分野内で可

判断が分かれる典型パターン

kedomoに相談が多いのは、製造業の採用で「設計業務も含むが、製造オペレーターや機械の修理工としても動いてもらいたい」というケースです。設計やCAD業務は技人国に近く、現場での組立・加工・修理作業は特定技能の「工業製品製造業」分野に近いですが、実際の職務がどちらにどれくらいの比重で入るかで判断が変わります。

こうした混在型の業務は、採用担当者だけで決めずに、管轄の出入国在留管理局に事前相談するのが安全です。業務内容の説明書を用意して窓口で相談すると、どちらの在留資格で進めるべきか具体的な助言をもらえます。申請後に「実態が在留資格と合わない」と判断されると、更新時に不許可になるリスクがあるためです。

製造業の採用で使える在留資格は「製造業で外国人材を雇用可能な6つのビザ」で詳しくまとめています。

5.身分系の在留資格とワーキングホリデー

就労可能な19種類とは別の枠として、身分系の在留資格4種類と、少し性格の違うワーキングホリデーがあります。採用担当者が現場で遭遇することも多いので整理しておきます。

身分・地位に基づく在留資格(就労制限なし)

永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の4種類です。日本人と同じように職種・業種に制限なく働けるため、採用側の手続き負担は最も軽くなります。在留カードで資格を確認すれば、あとは日本人採用とほぼ同じ流れで進められます。

ワーキングホリデー

ワーキングホリデーは、青少年(原則18〜30歳)が休暇で相手国に滞在しながら、滞在費を補うための就労を認める制度です。日本と相手国の二国間協定に基づくもので、2026年2月時点で31か国・地域と協定を結んでいます(オーストラリア、カナダ、韓国、台湾、英国、フランス、ドイツ、アイルランド、香港など)。参考:「ワーキング・ホリデー制度」(外務省)

在留資格としては「特定活動」に分類されますが、他の在留資格とは性格が大きく異なります。

  • 在留期間は原則1年(国により6か月)で、更新不可
  • 風俗営業を除き就労制限がなく、単純労働も認められる。就労時間の制限もなし
  • 正社員、契約社員、派遣、アルバイトなど雇用形態は問われない
  • 事前の資格外活動許可は不要
  • 原則として生涯1回のみ利用可能(一部の国は2回)

ほかの就労系在留資格と違い、幅広い業務を任せられるのが特徴です。インバウンド対応の飲食・宿泊・小売業で活用する会社が増えています。

採用時は次の2点に注意してください。

  • 在留カードには「特定活動」としか書かれません。ワーキングホリデーかどうかはパスポートに添付された指定書で確認します
  • 所得税率は一律20.42%の源泉徴収になります(日本人のような累進課税ではありません)

ワーキングホリデー終了後にそのまま継続雇用したい場合は、技人国など別の在留資格への変更が必要です。ただし、英国・フランス・台湾・香港など多くの国では協定上「滞在終了後は帰国」が前提なので、原則として一度帰国してからの認定申請ルートになります。オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、ドイツ、韓国など一部の国は、日本にいたまま変更申請が可能です。個別のケースは管轄入管に確認してください。

6.取得の流れと費用

在留資格の取得方法は、本人が国内にいるか海外にいるかで手続きが分かれます。

外国人が国内にいるとき(在留資格の変更・更新)

転職や業務変更で現在の在留資格を変えたい場合、本人の住所を管轄する地方出入国在留管理局に変更申請を行います。申請人は外国人本人で、審査結果も本人に通知されます。処理期間は30〜90日程度が目安です。

業務内容が現在の資格の範囲内であれば、変更ではなく在留期限前の更新申請で対応します。更新申請も同じ窓口で、申請人は本人です。

手数料は許可時に6,000円(オンライン申請は5,500円)の収入印紙が必要です。

外国人が海外にいるとき(認定申請)

海外から初めて呼び寄せる場合は、会社の所在地を管轄する地方出入国在留管理局に在留資格認定証明書の交付申請(認定申請)を行います。申請人は雇用する会社で、処理期間は30〜100日程度、手数料は無料です。

交付された証明書を本人が現地の日本大使館・領事館に提出してビザの発給を受け、日本に入国すると在留カードが交付されます。

行政書士への依頼

申請書類の作成や入管窓口での対応は、会社が自社で行うことも、申請取次の資格を持つ行政書士に依頼することもできます。依頼すれば書類作成から提出まで代行してもらえ、社内の工数を抑えられます。

行政書士への依頼費用の相場は、技人国・家族滞在の認定申請でおおむね10万円程度、特定技能は業種の手続きが加わるのでこれより高くなることが多いです。相場や事務所ごとの差は「外国人のビザ取得費用の相場」にまとめています。

7.技能実習から育成就労への移行について

技能実習は2027年4月1日に育成就労制度へ移行することが決まっています。育成就労は人材育成と人材確保の両方を目的とした新しい制度で、特定技能への接続を前提に設計されています。

現在、技能実習を受け入れ中の企業は移行期の対応を検討する必要が出てきますが、制度の詳細は今後も更新されるので、育成就労側で採用を進める場合は最新情報を確認してください。技能実習修了者を再び採用する選択肢は「技能実習を修了した外国人を再び雇用する方法」でまとめています。

8.まとめ

  • 日本で就労できる在留資格は活動系19種類で、採用現場の中心は技人国と特定技能
  • 2026年4月15日から技人国の申請でCEFR B2相当の日本語証明が対人業務で必要になった
  • 技人国と特定技能で判断に迷う混在型業務は、管轄入管への事前相談が安全
  • ワーキングホリデーは就労制限なしで雇用しやすいが在留期間1年・更新不可

kedomoでは、外国人エンジニアの人材紹介と、介護・製造・外食・宿泊などの特定技能採用を登録支援機関として支援しています。採用する在留資格の選び方からご相談いただけます。お問い合わせフォーム

9.よくある質問

Q.就労ビザとは何ですか?
A.日本で働くことが認められている在留資格の総称です。活動内容に基づくもので、現在は19種類あります。

Q.技人国の日本語要件はいつから必要ですか?
A.2026年4月15日以降の申請から、カテゴリー3・4の企業が対人業務で雇う場合にCEFR B2相当の証明書類が必要になりました。

Q.特定技能と技人国はどう使い分けますか?
A.ホワイトカラーの専門職は技人国、人手不足16分野の現場業務は特定技能が基本です。混在型の業務は管轄入管への事前相談が安全です。

Q.ワーキングホリデーで来た人をそのまま社員にできますか?
A.技人国などへの変更申請が必要です。協定上、英国・フランス・台湾・香港など多くの国は一度帰国してからの認定申請が原則です。

Q.在留資格の取得にはどれくらい時間がかかりますか?
A.国内での変更申請は30〜90日、海外からの認定申請は30〜100日が目安です。余裕をもって準備してください。

Q.申請の手数料はいくらですか?
A.在留資格認定証明書交付申請は無料、在留資格変更・更新の許可時は6,000円(オンライン申請5,500円)の収入印紙が必要です。

この記事の監修者

  • 役職:(株)kedomo 代表取締役
    資格等:中小企業診断士、職業紹介責任者、登録支援機関支援責任者、福岡商工会議所登録専門家、福岡商工会連合会登録エキスパート
    経験:外国人求職者の就職支援、企業様の採用支援に日々奔走しています。中小企業診断士としての経営支援経験を活かして、事業の成長につながる外国人採用をお手伝いします。滋賀県出身。

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