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製造業で外国人材を雇用可能な6つのビザ(在留資格)とは?申請条件等を解説

2026/03/28

ビザ(在留資格) 就労ビザ 製造業

製造業で外国人を雇用する場合、在留資格(ビザ)の種類によって、従事できる業務・雇用期間・必要な要件がそれぞれ異なります。

この記事でわかること:

  • 製造業で使える6つの在留資格の概要と違い
  • 技能実習・育成就労・特定技能それぞれの特徴と注意点
  • 技術・人文知識・国際業務(技人国)が製造業で使える場面
  • 特定活動(本邦大学卒業者)の条件と実務上の位置づけ
  • 身分に基づく在留資格・資格外活動(留学生アルバイト)の概要
  • 在留資格を選ぶ際の実務上のポイント

1.製造業で使える6つの在留資格の位置づけ

製造業で外国人を雇用する際に活用できる在留資格は、大きく3つのタイプに分かれます。

就労系ビザ(業務内容に制限あり) 従事できる職種・業務が在留資格の種類によって決まっています。主なものは技術・人文知識・国際業務(技人国)、特定技能、技能実習(現在は育成就労制度への移行が進んでいます)などです。

身分に基づく在留資格(制限なし) 永住者・定住者・日本人の配偶者等が該当します。日本人と同様に業務内容の制限なく従事できます。

資格外活動(時間制限あり) 留学生・家族滞在などのビザを持つ外国人が許可を受けてアルバイトとして働く形態です。週28時間以内の制限があります。

就労系ビザは専門性の高い順に、技術・人文知識・国際業務>特定技能1号>技能実習(育成就労)となります。ただし、どれが優れているというわけではなく、採用目的や業務内容によって選ぶべき在留資格が変わります。

採用前に確認したい:給与水準と外国人採用のメリット

はじめて外国人採用を検討される企業から、「外国人なら日本人より安い給与でよいのでは?」と聞かれることがあります。

特定技能・技人国いずれも、在留資格の要件として「日本人が同じ業務に従事する場合と同等以上の給与を支払うこと」が定められています(参考:出入国在留管理庁「特定技能外国人の雇用に関するQ&A」)。給与水準は日本人採用と大きくは変わりません。

ただし、外国人採用の強みは「母数の大きさ」にあります。国内の求人だけでなく、海外在住の候補者にもアプローチできるため、国内の求人だけでは集まりにくい職種・地域でも採用できる可能性があります。給与水準が同じであっても、日本での就労を希望する外国人材は一定数いるため、人材が見つかりやすくなるケースがあります。

2.外国人を「技能実習・育成就労」で雇用する

制度の概要と現在の移行状況

技能実習制度は、2024年6月に成立した改正法により、2027年4月から「育成就労制度」へと移行します。2030年頃までは技能実習制度と育成就労制度が並存する経過期間となります(参考:公益財団法人国際人材協力機構(JITCO)育成就労制度)。

技能実習制度は「開発途上国への技術移転・国際貢献」を目的として設けられた制度でした。育成就労制度では目的が「特定技能1号水準の人材育成と人材確保」に切り替わり、3年間の育成期間を経て特定技能1号への移行を前提とした設計になっています。

現在(2025年3月時点)も技能実習生の新規受け入れは引き続き可能です。ただし、2027年4月以降の新規受け入れは育成就労制度に切り替わるため、制度の変化を把握したうえで採用計画を立てることが必要です。

従事できる業務内容

技能実習の対象職種は、現在90職種165作業が定められています(参考:外国人技能実習機構「移行対象職種・作業一覧」)。製造業では以下の区分が対象です。

  • 食品製造関係
  • 繊維・衣服関係
  • 機械・金属関係
  • その他(プラスチック成形、印刷など)

育成就労制度への移行後は、特定技能制度の対象分野と原則一致した分野が対象となる見込みです。詳細は省令で順次定められます。

雇用期間

最長5年間(1号・2号・3号の通算)。技能実習2号を良好に修了した場合、特定技能1号への在留資格変更が可能です。

試験などの有無

技能実習1号としての入国時に試験はありません。2号・3号に進む場合は技能評価試験の合格が必要です。

育成就労制度では、入国前にJLPTN5相当(A1レベル)以上の日本語能力が求められ、就労開始後にも段階的な試験要件が設けられます。

技能実習・育成就労制度の詳細は「外国人技能実習制度のご案内」をご覧ください。

3.外国人を「特定技能1号」で雇用する

制度の概要

特定技能は2019年4月に新設された在留資格で、人手不足が深刻な産業分野での即戦力外国人材の受け入れを目的としています。2024年3月の閣議決定により、対象分野が16分野に拡大されました(参考:出入国在留管理庁「特定技能の受入れ見込数の再設定及び対象分野等の追加について」)。

2024年度から2029年度の5年間における受け入れ上限数は82万人とされています。

従事できる業務内容(製造業)

製造業に関係する特定技能の分野は以下の2つです。

工業製品製造業分野 旧来「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」の3分野に分かれていたものが2022年に統合され、2024年3月に「工業製品製造業」と名称変更されました。業務区分は以下の3つです。

  • 機械金属加工区分(機械加工、仕上げ、プラスチック成形など)
  • 電気電子機器組立て区分(電子機器組立て、プリント配線板製造など)
  • 金属表面処理区分(めっき、アルミニウム陽極酸化処理など)

詳細は出入国在留管理庁「工業製品製造業分野」をご確認ください。

飲食料品製造業分野 食品・飲料・総菜等の製造に従事する場合はこちらが該当します。

雇用期間

最長5年間(通算)。特定技能2号への移行要件を満たした場合、在留期間の上限がなくなります。製造業分野(工業製品製造業)は2023年から特定技能2号の対象となっています。

試験などの有無

①特定技能評価試験(分野・業務区分ごと)と②日本語試験(JLPTまたはJFT-Basic)の両方への合格が必要です。技能実習2号を良好に修了した外国人は、試験免除で特定技能1号への移行が可能です。

特定技能の詳細は「特定技能資格取得者のご紹介」ページをご覧ください。

4.外国人を「技術・人文知識・国際業務」で雇用する

制度の概要

いわゆる「技人国」と呼ばれる在留資格で、専門的な知識や技術を要するホワイトカラー職をカバーしています。日本に留学した外国人の多くが就職時に取得を目指す在留資格です。

技人国の詳細は「就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」の審査ポイントと必要書類」をご覧ください。

従事できる業務内容

  • 技術:製品の研究・開発、品質管理、生産技術の管理・指導など
  • 人文知識:総務、経理、人事、マーケティング、企画など
  • 国際業務:翻訳・通訳、語学指導、海外取引業務、広報など

いずれも、製造ラインでの単純作業には従事できません。ただし、工場での品質管理や生産技術の管理業務などは、要件を満たせば対象になります。詳しくは採用前に確認してください。

注意:単純作業への従事は在留資格の更新に影響します

「技人国で採用した外国人エンジニアを、繁忙期に製造ラインの補助作業に充てた」というケースがあります。kedomoの支援先ではありませんが、このような状況が続いた結果、在留資格の更新が認められなかったという事例を耳にしたことがあります。

技人国は、あくまで「専門的・技術的な業務」への従事を前提に認められている在留資格です。ライン作業への従事が常態化すると、在留資格の活動実態と異なると判断されるリスクがあります。製造業でCAD設計や品質管理のエンジニアを採用する場合でも、従事させる業務の範囲をあらかじめ整理しておくことが必要です。

雇用期間

更新回数に制限はなく、要件を満たす限り継続して雇用できます。

試験などの有無

試験はありませんが、以下のいずれかが必要です。

  • 日本または海外の大学・短期大学の卒業
  • 日本の専門学校の卒業(関連分野に限る)
  • 本国での実務経験10年以上(国際業務は3年以上)

外国人エンジニア採用の詳細はこちら

5.外国人を「特定活動(本邦大学卒業者)」で雇用する

制度の概要

日本の大学・大学院を卒業した外国人向けに2019年5月に新設された在留資格です。技人国より対象業種が広く、一部製約はありますが、製造現場での業務にも対応できる場合があります。

一方で、N1レベルの高い日本語能力が必要であるため、対象となる人材は限られます。

参考:出入国在留管理庁「留学生の就職支援に係る『特定活動』(本邦大学卒業者)についてのガイドライン」

従事できる業務内容

「日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務」であり、かつ「大学・大学院で修得した知識・能力を活用できると認められる業務」が対象です。たとえば、工場のラインに入りながら、技能実習生や外国人スタッフへの指導・橋渡しを担う業務などが該当例として挙げられています。

雇用期間

更新制限なし。

試験などの有無

以下の両方を満たす必要があります。

  • 日本の大学または大学院を卒業していること
  • 日本語能力試験N1合格、またはBJT480点以上、または大学・大学院で「日本語」を専攻していること

6.外国人を「身分に基づく在留資格」で雇用する

制度の概要

永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者の4種類が該当します。これらの在留資格を持つ外国人は、日本人と同じように業務内容・職種の制限なく就労できます。

永住権の取得要件については「外国人社員が永住権を取得するには」をご覧ください。

従事できる業務内容

制限なし。製造ラインの作業員として採用することも可能です。

雇用期間

在留期間の範囲内であれば制限なし(永住者は更新制限なし)。

試験などの有無

なし。

7.外国人を「資格外活動(留学生・家族滞在等)」で雇用する

制度の概要

留学・家族滞在などの在留資格を持つ外国人が、入管から資格外活動の許可を受けてアルバイトとして就労する形態です。

従事できる業務内容

従事できる業務の種類に制限はありません。ただし、「風俗営業等」は不可です。

雇用期間

週28時間以内(複数のアルバイト先を掛け持ちしている場合は合計時間)。大学等の長期休暇中は週40時間まで認められます。

試験などの有無

なし。ただし、採用前に「資格外活動許可書」の確認が必要です。

8.製造業での外国人採用はkedomoへ

製造業での外国人採用では、採用する業務内容と雇用したい期間によって、選ぶべき在留資格が変わります。技能実習・育成就労・特定技能・技人国など、それぞれ要件や手続きも異なるため、採用前に方針を決めておくことが重要です。

kedomoは外国人専門の人材紹介会社です。製造業では、CADを使った機械設計・電気設計のエンジニア(技人国)の紹介を長く手がけてきました。近年は特定技能での支援割合も増えており、溶接・機械加工・食品製造など現場系の職種にも対応しています。ビザ申請は提携している行政書士と連携して対応しています。

地方の製造業では「求人を出しても若い人が集まらない」という声をよく耳にします。そのような現場に若い外国人材が加わることで、職場全体が活性化したという声もいただいています。在留資格の選び方からご相談いただけます。

また、登録支援機関として特定技能外国人の入社後サポートも行っています。「介護」養殖業」「造船」「製造」「外食」など、幅広い特定技能分野に対応しています。

特定技能の申請書類について | 入社後の報告・届出について | ビザ取得費用の相場

よくある質問(Q&A)

Q1. 製造業で外国人を雇用できる在留資格とは何ですか? A. 主に「技能実習(育成就労)」「特定技能1号」「技術・人文知識・国際業務(技人国)」「特定活動(本邦大学卒業者)」「身分に基づく在留資格」「資格外活動」の6種類があります。業務内容・雇用期間・必要な要件がそれぞれ異なります。

Q2. 特定技能と技能実習はどちらが使いやすいですか? A. 即戦力を求める場合は特定技能が向いています。特定技能は技能試験と日本語試験への合格が必要ですが、雇用後は即現場に入ってもらえます。技能実習(育成就労)は育成を前提とした制度で、最初の2か月は座学研修が必要です。また技能実習は2027年4月から育成就労制度に移行します。詳しくは特定技能と技能実習の比較をご覧ください。

Q3. 製造ラインの作業員として外国人を雇用したい場合、どの在留資格が使えますか? A. 特定技能(工業製品製造業分野・飲食料品製造業分野)、技能実習(育成就労)、身分に基づく在留資格(永住者・定住者など)、資格外活動(留学生アルバイトなど)が対象です。技人国は単純作業には使えないため注意してください。

Q4. 技人国で製造業に採用する場合、どのような業務が対象ですか? A. 製品開発、品質管理、生産技術の管理・指導、総務・経理、通訳・翻訳などが対象です。製造ラインでの単純作業には従事できません。詳しくは採用予定の業務内容をもとに個別に確認してください。

Q5. 技能実習2号を修了した外国人を引き続き雇用するにはどうすればよいですか? A. 技能実習2号を良好に修了した場合、試験免除で特定技能1号への在留資格変更が可能です。手続きは在留資格変更許可申請として地方出入国在留管理局に申請します。費用についてはビザ取得費用の相場を参照してください。

Q6. 育成就労制度はいつから始まりますか? A. 2024年6月に関連法が成立し、2027年4月1日に施行される予定です。施行後3年間(2030年頃まで)は経過措置として技能実習制度との並存期間が設けられます(参考:JITCO育成就労制度ページ)。現在技能実習制度で受け入れている企業は、2027年以降の新規受け入れに向けて育成就労制度の内容を確認しておくことをお勧めします。

この記事の監修者

  • Ryoko Kai

    役職:(株)kedomo マネージャー
    資格等:キャリアコンサルタント(国家資格)、職業紹介責任者、外国人入国・在留手続申請等取次研修修了
    経験:求人企業様を担当。機電系やIT系の外国人エンジニアや造船・溶接・介護など特定技能人材の就職支援実績があります。韓国、ミャンマー、インドネシア、ベトナムなど幅広い国籍の方々を対象にした面接練習・履歴書添削も日々行っています。佐賀県出身。

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