kedomoコラム
  1. TOP
  2. コラム
  3. 特定技能
  4. 特定技能の採用前に確認すべきこと|3ステップのチェックリスト

特定技能の採用前に確認すべきこと|3ステップのチェックリスト

2026/04/16

特定技能

「日本にいる特定技能の転職者なら、すぐに入社できますか?」kedomoにはこうした相談がよくあります。実際には、特定技能で他社から転職してくる人材を採用する場合でも、在留資格の所属機関変更申請が必要です。すでに退職している場合は、内定を出してから1ヶ月以上、本人が無給のまま許可を待つこともあります。

特定技能は、人手不足が深刻な16の産業分野で即戦力の外国人を雇用できる在留資格です。制度の全体像や対象分野はkedomoの特定技能ページでも紹介しています。ただし採用にあたっては、自社の受入れ要件の確認から、候補者の資格チェック、支援体制の整備まで、事前に押さえておくべきポイントがあります。

この記事でわかること

  • 自社が特定技能の受入れ要件を満たしているかの確認方法
  • 候補者の在留カード・試験合格状況のチェックポイント
  • 支援体制の選び方と採用にかかる費用の目安

執筆:株式会社kedomo(登録支援機関・外国人材紹介)

ステップ1.自社が受入れ要件を満たしているか確認する

特定技能の外国人を受け入れるには、企業側にも要件があります。申請準備を進めたあとで要件を満たしていないと判明すると、それまでの時間が無駄になります。最初にチェックしておきましょう。

社会保険・税金の完納

健康保険・厚生年金(適用除外の事業所の場合は国民年金)・雇用保険・労災保険に加入していること、そして直近の税金を滞納なく納めていることが求められます。未加入や滞納がある場合は、先にその対応が必要です。

法令違反歴の確認

過去5年以内に、出入国管理法や労働基準法の違反で罰せられた経験があると、受入れが認められません。不法就労助長罪だけでなく、労働関係法令全般が対象です。

なお、不法就労助長罪は5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金が科される可能性があり、懲役と罰金の両方が同時に科されることもあります。在留資格を持たない外国人を雇用した場合、企業がその事実を知らなかったとしても、確認を怠っていれば処罰の対象になります。参考:「不法就労に当たる外国人を雇い入れないようにお願いします。」(厚生労働省)

業務内容と分野・業務区分の適合性

特定技能で従事できる業務は、分野ごとに業務区分が定められています。自社の仕事内容がどの分野・区分に当てはまるかを事前に確認してください。分野が違えば採用できません。

業務区分の判断に迷った場合は、出入国在留管理庁や登録支援機関などに相談するのが確実です。kedomoでも「この業務で特定技能を使えるのか」という相談を受けることがあります。

ステップ2.候補者の資格と適性を確認する

自社の受入れ要件をクリアできたら、次は候補者側の確認です。

在留カードの確認

日本国内に在留している外国人を採用する場合、まず在留カードの確認が必要です。以下の項目を見てください。

  • 在留カード番号が失効していないか(「在留カード等番号失効情報照会」で確認可能)
  • 在留資格の種類(「特定技能」「留学」「技能実習」など)
  • 在留期限が切れていないか

在留カードの偽造を見分けるためには、出入国在留管理庁が無料で配布している「在留カード等読取アプリケーション」が使えます。カードに埋め込まれたICチップを読み取って、偽造・改ざんされていないかを判別できます。パソコン版とスマートフォン版があり、NFC対応端末があればすぐに使えます。

技能試験・日本語試験の合格状況

特定技能1号の取得には、分野ごとの技能試験と日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT N4以上)の合格が必要です。ただし、技能実習2号を良好に修了した人は両方の試験が免除されます。採用面接の前に、候補者に合格証明書の写しを提出してもらい、確認しておくといいでしょう。

転職者を採用する場合の注意点

国内で別の企業から転職してくる特定技能の人材を採用する場合、注意すべきポイントがあります。

kedomoが支援している中で実際にあるのが、転職後の在留資格変更に時間がかかるケースです。特定技能の人材が別の企業に移る場合、退職後に所属機関の変更申請(在留資格変更許可申請)が必要です。「特定技能は転職できるからすぐに働ける」と思っている企業様も多いですが、許可が下りるまで本人は新しい職場で働けません。内定を出してから1ヶ月以上、給料なしで待つこともあります。

もう一つ注意したいのが、前職の退職証明書や雇用契約書などの発行が遅れるケースです。これらの書類の提出が遅れると、申請書類が揃わず、入社がさらに遅れます。また、新しい所属機関での健康診断も改めて受ける必要があるため、その分の時間も見込んでおいてください。

転職者の採用を検討する場合は、入社日のスケジュールに余裕を持っておくことが大切です。

ステップ3.受入れ体制と費用を確認する

支援体制の選択:自社支援か登録支援機関への委託か

特定技能1号の外国人を受け入れる場合、受入れ機関(雇用企業)に10項目の支援義務が生じます。事前ガイダンス、生活オリエンテーション、住居確保の支援、定期面談などです。参考:「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」(出入国在留管理庁)

この支援は自社で行うこともできますが、要件を満たせない場合は登録支援機関に委託する必要があります。初めて特定技能の外国人を受け入れる企業は、登録支援機関に委託されることが多いです。

自社支援の要件や登録支援機関を使わない場合の方法については、コラム「【特定技能】登録支援機関を利用せず、自社で採用をする方法」で説明しています。

雇用条件の整備

特定技能の外国人には、日本人と同等以上の報酬を支払うことが法令で義務付けられています。雇用契約書には、賃金、労働時間、業務内容、勤務地などを具体的に記載し、本人が理解できる言語で説明する必要があります。雇用契約の詳細な要件や必要書類については、コラム「『特定技能』受入れ申請に必要な書類まとめ」を参考にしてください。

費用の目安

登録支援機関に依頼した場合の主な費用は次のとおりです(2026年4月時点の目安)。

  • 初期費用:事前ガイダンスや生活オリエンテーションなどで10万円程度
  • 月額の支援委託費:月2〜4万円程度

人材紹介会社を使って候補者を探す場合は、別途紹介料がかかります。定額制の会社や、支援料に紹介料を含めている会社など料金形態はさまざまなので、依頼前に確認してください。ビザ申請や更新費用も必要です。

費用について詳しくは、コラム「特定技能にかかる費用」でまとめています。

4.まとめ

  • 社会保険・税金の完納と法令違反歴の有無を最初に確認する。
  • 在留カード・試験合格証は面接前に確認しておく。
  • 転職者の採用では所属機関変更の待ち期間を見込んでおく。
  • 支援体制と費用の全体像を把握してから採用活動を始める。

kedomoでは特定技能の人材紹介・受入れ支援を行っています。採用前の確認や進め方でお困りの場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

Q&A

Q.特定技能とは何ですか?
A.人手不足が深刻な16の産業分野で、即戦力の外国人を雇用できる在留資格です。 分野ごとの技能試験と日本語試験に合格した人が対象になります。

Q.在留カードが偽造かどうか見分ける方法はありますか?
A.出入国在留管理庁の「在留カード等読取アプリケーション」でICチップを読み取って確認できます。 パソコン版とスマートフォン版があり、無料で使えます。

Q.転職してくる特定技能の人材は、内定後すぐに働けますか?
A.すぐには働けません。 所属機関の変更申請が必要で、許可まで1ヶ月以上かかることもあります。

Q.登録支援機関への委託は必須ですか?
A.必須ではありません。 自社で支援体制の要件を満たせれば自社支援も可能です。参考:「【特定技能】登録支援機関を利用せず、自社で採用をする方法

Q.特定技能の採用にはどれくらい費用がかかりますか?
A.登録支援機関への委託で初期費用10万円程度、月額2〜4万円程度が目安です。 紹介会社を使う場合は別途紹介料がかかります。

この記事の監修者

  • 役職:(株)kedomo 代表取締役
    資格等:中小企業診断士、職業紹介責任者、登録支援機関支援責任者、福岡商工会議所登録専門家、福岡商工会連合会登録エキスパート
    経験:外国人求職者の就職支援、企業様の採用支援に日々奔走しています。中小企業診断士としての経営支援経験を活かして、事業の成長につながる外国人採用をお手伝いします。滋賀県出身。

前の記事 「特定技能「外食業」で外国人…」

次の記事 「農業で外国人を採用する方法…」

関連記事

外国人のビザ申請費用の相場(行政書士に依頼する場合と自社で行う場合)

2026/05/15

特定技能

「特定技能」と「技能実習」の会社側の事務処理負担を比較

2026/04/24

特定技能

【特定技能】登録支援機関なしの受入れ方法|自社支援と要件

2026/04/24

特定技能